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マサヒロの日常  作者: 姶良裕香
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ちぇんじ

卵が先か鶏が先か。かの哲学者達は答のない問いに戦いを挑み続け、その結果殺し合うまでに発展したという。まさに暴挙までの失墜。磨き上げる頭脳は諸刃にも似た鋭さ故に人を狂わせるのは世の常識か。


俺はこの数時間イライラしている。外の音にも隣の音にも、果ては自分の吐息にさえもイライラしている。


あーもー


歴然なる俺の人生においてここまでイライラしたことはない。イライラした理由さえわからないまできた。このやり場の無いイラつきに、耐え切れないイラつきに、もはや天命の終わりさえ考えてしまうほどだった。そんな俺の心に何かが芽生えた。


浮わつきは言霊から始まる


ハッそうかとあることに気づいた俺はイライラを違う言葉に置き換えることにした。


例えばオラオラ。


くっそ オラオラするー。。。うん、なんか違う。これだと燃え盛る思いにオラオラーワックワクすっぞーと体を仰け反ってなにかを作りだしそうな感じだ。今の俺はそうじゃない。


なら、モラモラ。。。うん、意味がわからない。ならばミュラミュラ。。。


俺は幾度となく言葉をならべ限界の限界へと挑み続ける。そして三時間。たどり着いた言葉がこれだ。


ムラムラ


イライラよりも優しくイライラよりも典雅(テンガ)な響き。俺はここぞとばかりに叫び始める。


ムラムラー


思いのタケを振り払うように


ムラムラー


両手両足、体の全てに繋がる神経はビリビリと発火するがごとく全身を駆け巡る。それは星全体を揺るがすほどのハルマゲドンの炎のように。


俺は天井に向けて解き放つ。イライラをムラムラに変えて全てを焼き付くすように。


すると俺の心は穏やかさに満たされていった。今までいたイライラという心のマーラは消え去り、いつしかムラムラとするサキュバスへと変貌した。


サキュバス(エロス)は世界(俺)を救う


俺は直ぐ様電話をかける



オプション付き夜割お願いします ヒヨコさんで


天昇する力は憤怒する力さえ魅了するのだ。



要するに暇なのである


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