表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マサヒロの日常  作者: 姶良裕香
2/14

願いは遠くに祈りは叶う

ガタガタと古ぼけたモーター音を鳴らす冷蔵庫はたまに萌えるような喘ぎ声を発する。それも厭らしいほど妖艶な歌声で。これが人ならなと思いながら俺は麦茶を取り出す。


クゥーン、、ンン、、アン


やはり喘ぎやがった。俺が何かを取り出す度に喘ぎやがるんだから。これはもう俺のこと好きだろ、、こいつ


続いて鶏ガラの蒸し焼きも取り出す。今度は何も言わずモーターを鳴らした。


高さ10㎝ほどのテーブルに麦茶と鶏ガラを置き、箸を爪楊枝のように扱う。鶏ガラはバーベキュー串の肉のように何枚も連なっていく。


あーん


唾液を溢しながら大袈裟に口を開く。一口二口三口、重なり合う鶏ガラはレースのリボンのように淡い光沢を魅せ、清潔感溢れる踊り子のように俺の口へと飛び込んでいく。


ニッチョニッチョ


喉にへばりつく独特の甘味が口の中で広がり円を描くように舌の上で転がる。それ故に麦茶で一気に流し込む。


ゴッキュン ゴフッ


たまに喉に突っ掛かる鶏ガラのカスはいつになく反抗的な態度をみせる。まさに

青天の霹靂。


だが、上手い。やはり上手い。


これで誰かと食べれればより一層上手いのだろう。


冷蔵庫は一人寂しく喘いでいる。


要するに暇なのである。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ