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マサヒロの日常  作者: 姶良裕香
14/14

ソープ

つい先日山本が家に来た。顔を真っ青にして今にも泣きそうだった。だから聞いたんだ。何があったんだと。


そしたら山本は涙目になりながらこう言った。


俺の彼女 ソープで働いていたんだ。


な、なに?ソープだと?


山本はああと悲しげに答えた。


山本よ。ソープのなにが悪い。ソープは良いもんだろが。ソープってのはな優しくて滑らかで全て包み込んでくれるものだろ。それの何が不満なんだ。


山本はこう続けた。


彼女、俺に嘘をついてまでソープで働き続けていたんだ。それって裏切りじゃないか


裏切り?何を裏切っていると言うんだ?暖かいお風呂に寄り添ってくれる彼女。それのどこが裏切っているって言うんだ。はっ、もしかして山本、お前、チェンジしたんじゃないのか?


山本は顔を真っ赤にして言い返してきた。


俺はずっと一途だ。俺よりもアイツを愛している奴はいない。それは誓える。けどな、アイツが俺を裏切っ、、、


そう言いきる前に俺は山本を殴っていた。


お前な、お前が何を言っているのかわかっているのか。お前がそれを言う権利はない。俺知っているんだ。お前がチェンジしていることを。


山本は俺に言い返す。


お前が俺の何がわかるんだ。


拳を振り上げ今にも殴り返そうとする山本に俺は我慢出来ずに言ってしまった。


この前お前家に行った時俺は見ちまったんだ。お前ソープ、青から赤に変わっていることを。それをなんだ彼女がソープで働いている?そんなのどーでもいい話だ。俺にとって青か赤かどっちが気持ちいいのかが大事なんだ。山本、お前は青と赤どっちが大切なんだ。


山本は何も言えずにポカンとした顔をした。


お前気づいてないかもしれない。そんなお前に教えてやるよ。青と赤の違いをな。いいか、青はな、ソフトでさっぱりなボーイッシュな彼女なんだ。だから下手にベッタリすると嫌われるだけだ。それでな、赤ってのは潤い艶やかクリミーな彼女なんだ。甘えん坊のように寄り添い抱き締めてくれる。けれどツンとしたおらおらじゃ嫌われるだけだ。お前はどっちだったんだ。


山本は息をはぁはぁしながら答える。


あ、、あお


このロリコン野郎が。


俺はまたしても山本を殴ってしまった。


お前は青を求めて赤に手を出したのかロリコンが熟女に手を換えてんじゃねぇ。赤は昭和3年、青は昭和24年。生まれてきてから約100年だ。その辺で生まれた子羊がなめたけ口きいてんじゃねーよ。こんなことすら知らなかったお前の方が実は裏切ってたんじゃねぇのか。それなのにお前は、ソープのせいにしてんか?山本、お前、ソープに謝れ


俺は無意識に山本の頭を押さえていた。山本の前には青と赤のソープがある。


す、、すみませ、すみませんで、、した


声が小さいもう一度


すみませんでしたー


山本は泣きながら大きな声で謝った。俺はそれを見てこう言った。


山本、謝る相手が違うぞ、今すぐ謝ってこい


はい


山本は立ち上がり彼女の元へと走っていった。


山本がいなくなったあと俺は青と赤のソープに目をやった。


所詮ノロケ話だもんな。


男と女のいさかいはどの時代も肌を見せなきゃ終わらない。


さて風呂入ろ。


要するに暇なのである。




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