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マサヒロの日常  作者: 姶良裕香
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アリスな俺

先日ヨーカドーで買い物をしていた俺は帰り道ある店の前で足を止めた。前から気にはなっていたがなかなかどうして中に入ることが出来なかった店。ハローキャッシー。


所狭しと並べられた女性独特のファンシーさに目の前がキラキラと輝く。まるで不思議の国のアリスを連想させるモチーフさである可愛い系雑貨店。


さて案内役のウサギはどこだ。


そうアリスと言えばウサギの案内人。鼻持ちならない帽子をかぶりステッキなんかフリフリしてこっちにおいでこっちにおいでと手を招くあのウサギだ。俺はアリスさながらメルヘンチックな店内を恐る恐るしらみ潰しに歩きまわる。物珍しそうにぬいぐるみ達が俺を見ているようで少し恥ずかしい。


ハンカチ、タオル、文房具。しばらく捜索するようにそれらを眺めているとどこからともなくカタカタと揺れた音が聞こえた。


もしかして案内人が


いるはずもない絵空事に俺の頭はメキメキと花を咲かせる。もしかしたらなんて思いながら後ろを振り返ってみたが、そこにはレジで会計をする店員と、品物を握る親子の姿。


そりゃそうだよなと現実いないと解ってはいるもののなんとなくがっくりする気持ちに俺は目の前のぬいぐるみを触る。


、、、フッ可愛いな


そうポツリと呟いた言葉だったが、予期せぬことに手に持つぬいぐるみは言い返す。


可愛いな


え?


俺は驚きのあまりぬいぐるみを投げるように棚に戻す。


ここはもう森の中か?


一度作った空想の世界はなかなか離れることはない。俺は恐る恐る投げとばしたぬいぐるみに目を見張る。しかしぬいぐるみは動かない。


もしかしてお前は。。。


俺は今一度とぬいぐるみに近づき、ポップのようなものが立て掛けられていたのに気づいた。録音機能つきぬいぐるみ。ウサミンはあなたの声に反応するよ。


、、、なるほどですねー。


現実いないものでも意図せぬことにはドキドキする。動揺する心を抑えるように俺はウサミンに話しかける。


どう?


するとウサミンは書かれた通りどう?と繰り返す。


おほほ


おほほ


続けて声を発するとウサミンも続けて声をだす。フフン わかったぞ。これは録音付きとは言っているが流石はウサミン。そうやって暗号のような言葉を待ち俺が不思議の国に入る資格があるか試してるんだな。


んふふふ


んふふふ


ふふふははははは


ふふふははははは


ウサミンは平然と俺の言葉を繰り返す。未だに正解はででこないらしい。


おれおらおれおら


おれおらおれおら


らりらりらったんらりらったん


らりらりらったんらりらったん


むほほほほほほーのほほーほほほ


むほほほほほほーのほほーほほほ


意味の無い言葉の羅列。それだけに意図せぬ正解に辿り着けるというもの。


はらほりはらはらはらほりらー


はらほりはらはらはらほりらー


らっきょのきょかしょにきょかきょくきょかを


らっきょのきょかしょにきょかきょくきょかを


おひょひょひょむほむほ


おひょひょひょむほむほ


あひゃひゃひゃひゃー


あひゃひゃひゃひゃー


クソがー入り口はどこにあるー


うっすらと光る棚。差し迫る視線。はっきりとした世界が少しずつ変化するように空気が冷たくなっていく。


要するに暇なのである。




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