煩悩地獄
信用しなければ良かった。
天からあっと言う間に転落した人生に何の意味があるのだろう。
渇いたと思っていた涙も搾りかすのように止め処なく流れる。
いくら搾っても、搾っても、搾っても、出足りない。
全身干乾びて考えることも止めたい。
止めたいのに無意識に体だけは欲を求める。
日々起きて、食べて、働いて、寝て。
この欲ですら、抑えることも出来ない。
生きたいという欲求がそうさせるのだろうか。
脳の回路を切り離したい、体と脳をバラバラにしたい。
生き地獄だ。
地獄の中に一つでも救いがあるのなら必死にもがきたい。くもの糸のように細くても構わない。
それに群がっていく連中がいたら全部なぎ払う。
その状況にすら至ってない俺に何が出来る。
もがきたいのに機会すら与えられない。
のたうち回れるならそうする
なんの機会もない。
ここは何処だろう。
何も見えない。
でも、生きている。