#01 妹と幼馴染み
柔らかな日差しがカーテン越しに感じる、部屋の中。
僕はその光の中、微睡んでいた。
ああ、このまま寝ていたい・・・。
バタン!
「こら、梓にぃ!起きろー!」
ドアを思い切り開けて僕の部屋に入ってきたのは妹の木乃春花。
綺麗な紫の肩まである髪、ターコイズ色の綺麗な瞳。
僕に対して遠慮というものを知らない、でも憎めない妹。
「おはよう春花・・・」
「おはよう・・・じゃなくて!梓にぃ、早く着替えてご飯食べないと!
芽依ねぇを待たせちゃうでしょ!」
「あ、忘れてた!」
「梓にぃの馬鹿!早くしてよね!」
自分の幼馴染みを待たせてはいけない。芽依が僕になにをしでかすかなんて
予想も付かない。だっていつも突拍子もないことをしでかすから。
「もう、今日はついてないなぁ・・・」
早くしないと春花も巻き沿いをくらってしまう。急がないと。
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「ぎりぎりだったね」
「芽依ねぇが来てなくてよかったよ梓にぃ。全く持って危ないんだから」
「まあ、芽依が何をしでかすかなんてわかんないもんね」
芽依が何をしでかすなんて分かったもんじゃない。わかんない方がいい。
もう、罰ゲームの域を超えていると僕は思っている。
なんであんなことさせるのかな~・・・。
「おっまたせ~!遅れちゃった!」
元気よく走ってきたのは僕の幼馴染みの片波芽依。
少しくせがついた腰まである桃色の髪、淡い水色の瞳。
凄く背が小さく、以前148cmだったと言っていた。
身長が低いことは全く気にしていないらしい。
普通はコンプレックスになるような身長なのに。
「遅いよ芽依ねぇ!」
「でも遅れるなんて珍しいね」
「寝坊しちゃった!」
お前もか、と心の中でつっこんでしまう。
きっと春花もそう思っているだろう。
そんなこと言ったらどうなるかなんて分かっているので言わないでおく。
「今日からついに高等部だね~!春花ちゃんは初等部5年生だっけ?」
「うん!やっとだよ!あと二年で中等部!」
「その頃にはもう僕達高等部3年生だけどね」
「いいもん!私はがんばれるもん!」
「春花ちゃんは友達いっぱいいるし、心配ないよね~。梓は・・・」
「いない訳じゃないからね?」
というか芽依がいる時点で僕は友達いるし。芽依以外にもいるし。
「入学式に遅れるとやばいし、はっしろ~!」
「ちょ、芽依早い!」
「芽依ねぇ、待ってぇぇ!」
相変わらず芽依は走るのが速い。
まあ、遅れちゃ駄目なので僕らも走る。
妹がおいて行かれそうなんですが、芽依さん。




