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第3章 其の肆


「ちょ、ご主人テメーこの野郎っ!? どうしたんですかっ!? え? な、なんで泡吹いて…………え、これって巫山戯たら駄目なパターンの奴じゃねーですかっ! えと、え、こ、こういう時ってどうすれば――――じ、人工呼吸ですか!? く、の、い、妹さーんっ! 本当はあんたなんかに頼りたくなんざねーんですけど、仕方なく頼ってあげますだから出てきてっ! 妹さんっ!? 繭遊さぁああああああああああんっっ!!」

 それがこの日、最後に聞こえた声。

 教訓――――素人の『大丈夫』は、絶対に信用してはならない。

 それだけをなんとか認識して、俺は、意識を顕界から切り離した。


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