束縛のCycle
「それで・・・さっきのは何だったんだ?」
俺が一人で納得する一方、乙は何とも言えぬ顔で俺に何かを聞いてくる。
「何って何?」
「さっき、右目押さえながら驚いていたろ?それは何だったんだ?後で話すと言ったろ?」
そこでようやく理解した俺は乙を連れ外に出た。
冬空のもと寒いのだが、俺はそれをも上回るような冷徹さで話を始める。
「右目を押さえるとぼんやり映るんだ・・・。数字や文字が・・・。」
「はぁ・・・?」
予想通りの反応。
そこで俺は予め用意していた紙とボールペンですらすらと数字を書く。
「この数字は左目だけで、見た某携帯ゲーム。日本語にも訳せるが、長い。一部でも教えてやるとこの数字・・・。」そこで俺は3桁の数字の下にラインを引く。
「この数字を少し変える。」
278を382に変える・・・。「と、意味が・・・。」
プツン・・・。そこで一度意識が途切れる。
「あれ・・・?」
「どしたん?」
どうやら、乙にはそんなことはなかったようだ。
「で、どうなってんの?」
□■
同日 実家
「さて、そろそろ時間だしダンジョン攻略でもしておくか・・・。」
最近の携帯ゲームは時間によっていろんなイベントが起こるから・・・。
と、俺は携帯を開けながら専用アプリを立ち上げる。
「ん?」
そこで異変。
「あれ?何で・・・!?イベントが発生していない!?」
あちこちニュースを見ても探しているイベントのことは”なかったこと”にされている。
そこで不意に思い出す。
あの時、俺が乙に実演してやったことは・・・。
あのイベントのこと。
俺は・・・ただ、訳した言葉を・・・。
あれ・・・?
俺が消してしまったのか・・・?
え?
何でだよ・・・。いや、確かにあの3桁の数字は間違いなくイベントに関すること。
じゃあ俺が消したのか・・・?
この能力が本物ならばアンカープランを止められる?