真夜中のTalk
とあるチャットルーム。午前1時。
暗い目のトーンの背景。PHPファイルで作られたそのチャットルームに俺はいた。
エース:参りましたよー。まさかいきなり電波が遮断されるなんて・・・。
戸神:どこまでが本当なんだ?
エース:信じてないんですか!?
kite:当たり前っしょ?普通さ眩い光が起こって携帯の電波が届かなくなりよく見たら学校が崩壊・・・って。それ、普通ニュースになるでしょ?
エース:本当なんですってば 20121119.jpg
戸神:合成?
エース:違うって。
kite:何でニュースにならないわけ?
エース:た、確かに・・・。
一郎さんが入室しました
エース:こんばんわ
戸神:ばんわ
kite:ちわー
一郎:学校崩壊・・・?
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日曜日。
「山口くん。参った顔してるわね。」
俺たちは今日もフジ会館 楽屋で昨日に続き書類を漁っていた。
「全くだ・・・。ましてや英文まであるから・・・。」
「翻訳結果出たぞー・・・。ん?アンカープラン・・・?」
そこでどうやら乙が手がかりになりそうな名前をつぶやく。
俺と池田はささっと乙の前に広げられたPCを覗き込む。
が、そこに並んでいた文章は、αプロジェクトとさして内容は変わらず、結局進展はなかった。
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月曜日。
「はぁ・・・また今日から学校かぁ・・・。」
と、制服を身にまといつつ朝食を取りに下の階へと降りていく。
カチッとテレビのリモコンのボタンを押し込み、電源をつける。朝はニュースで決まりなのだが、俺はそこで異様なものを見ることとなる・・・。
「ご覧下さい。こちらの京命大学付属高等学校の有様を・・・」
―今、京命大学付属って言った?
そこで、俺は数日前に見たチャットの内容を思い出す。
あの、エースとか言うやつは俺と同じ学校だったのか!?
ピリリリリリ・・・。そこで俺の思考を遮るよう電話の音が鳴り響く。
「はい?山口です。あ、わかりました変わります。」
電話という合図を俺に出してくる。
「はい。変わりました。」相手は察した通り担任。
「正彦?ニュースでも話題になってるんだが、校舎が半壊してしまったんで、今日は休みだ。学校には近づくなよ?何でも”未来の新聞”が・・・」
―未来の・・・新聞?
まさか・・・手掛かり・・・?