改める過去
「今回は意識だけ飛ばさずにこの学校に墜落したタイムマシンを使う。」
「!そういえば美紀は!?」
それはもう10年も前に見た池田美紀の死体。
「あら、心配してくれるのね。」
声だけで分かる。
「・・・」
内心は良かった。だが、どこか悔しい。
□■
京命大学付属高等学校 職員駐車場。
ピピ。ビープ音が響き、車が姿を現す。タイムマシンだ。
「こいつは外から操作する。こっちは向くなよ。」
そう俺の声が聞こえ、俺は拘束具全てを外される。
車内は至って普通の車。
「あ、いっけね。これ入れるぞ!」
と、車内に入れられたのは携帯。
「そこには因果律を圧縮させるアプリが入っている。向こうにたどり着いたら使え。」
ギュイィィン・・・。何かが起動する機械音。
ギョーン!!!!
□■
フジ会館 駐車場。
「えらくご無沙汰って感じだな・・・。」
かれこれ何年もここには来ていない。というかアンカープランの影響でフジ会館自体機能してなどいなかった。
カーン・・・カーン・・・。
規則的に響く俺の足音。
カーン・・カカーン。
そこに混ざる新たな足跡。
「エース・・・!」
そこにいたのはエース。
「山口・・・。とうとうここまで来たか・・・。」
そこで俺はある異常に気づく。
エースだけが何故か何事もなく俺が先に死を考えたのだろうか・・・。
未来のテレビを見せられた時もエースの死は無かった。
「・・・お前、中松佳祐・・・だろ?」
「くくくく・・・ははははははははははは!!!!思い出したか?山口正彦・・・。」
遠い記憶・・・。ジパングの誘いを受けた記憶・・・。
□■
第一小学校。
「君かい?山口くんっていうのは。」
俺はその日、別の通学路を通った。気まぐれだった。
そこで不意に声をかけられたのだ。
「ねぇ。面白いことをやってるんだ。」
「それを初めて見た人間に言うことか?」
「まぁまぁ細かいことは気にしちゃダメだ。」
そのあと、俺はジパングという子供のままごとの様な秘密結社に入った。
そこで見せつけられた計画。
それがアンカープランだった。
□■
「最初の言葉を忘れられるとはね。」
「さて、私が今回話す内容は少し今回の趣旨とは異なります。我々の技術ではまだ、過去や未来には干渉出来ない。だが、時々未来から干渉を・・・」
そう、あの時公演していたのは中松の未来の姿。俺があの場所にいる想定の元だったのだろう。
カチャリ・・・。
「ここにお前がいるということはおかしいんだ・・・。つまり、お前を銃で殺せる。」
「くっ・・・!」
「未来の貴様が立てた作戦には懸けも含まれているってことさ・・・。」
パキュン!
「かはっ!」
肩に激痛。
手につく赤い液体。
「トマトジュース・・・ってわけじゃないよな・・・。」




