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干渉のFuture

免許証だけで良かったものを・・・乙はもっと重要なものを発見してしまう。


「う・・・うわぁぁぁぁぁぁぁああああああ!??」

「どうした!?」


俺は直ぐにトランクを覗き込んだ。

「ッ!?」

絶句。

言葉も出なかった。

そこで謎のカプセルに包まれているのは間違いなく俺・・・の何年か先の姿。

風貌に変化は特にない。せいぜい髪型が少し違うくらいか・・・?


となりには心拍計。だが、横線が一直線に伸びている。

「しん・・・死んでいる?」

「・・・。未来で俺が死ぬ・・・?」

実感がなかった。当たり前だ。自分が目の前で死んでいるのだから。

俺が生きているのに俺が死んでいる。奇妙な気分だった。


「・・・。なんかの映画に無かった?」

唐突に乙が口を開く。

「映画?」

「うん。確か”WorldLine”って映画。パンフあるけど・・・」

「まずはこれをどうするかだよな・・・。」

そう。よりにもよって見つけたくないものを見てしまった。

しかし、何故今まで撤去されなかったのだ?

「気になったんだけど、さっきの噂。続きあるんだけど・・・」

「続き?」

「時々、消える。」

俺の心を見透かしたようにそう言う。

「つまり、一人歩きした噂・・・?」

「多分・・・。」

「・・・撤去する自信すらない。ん?」

そこで俺は謎の装置を発見する。

見たこともない。


カチッ。ボタンを押し込む。

スーッっという音が似合うかのように車が消える。

「ステルス機械!?」

「みたいだね・・・。」

時々消えるというのには疑問を覚えるが・・・。これで隠しておくか。

装置の子機を持って、俺たちはその場を離れた。


同日 フジ会館。楽屋2。

俺たちは今日の話は重要と察し、二階のフロアではなく一回300円の楽屋を借りた。

お気に入りの部屋は2番。

楽屋は机、椅子一つすらない。本当に部屋だけ。

電気をつけ、俺たちは適当に腰をおろした。


「おかしいけど。あの車ってタイムマシンなのかな?」

「・・・さぁ?でも、ジョン・タイターって間違ってるんだね。」

「別にそうでもないだろぅ?2015年に立ち寄っただけでは?」

「そっか・・・。」


コンコン!そこで思考を遮られる。

「使用中です。」

「会館のものなのですが、お客様です。」

「・・・?」

俺は乙に目線を送るが、乙も疑問の表情を浮かべていた。

承諾をし、客を中へ通す。


「ん?あ、昨日ホールで講義をしていた女!」

「え?ホールなんてよってたん?」

乙が俺に問う。


だが、女には関係ないのかそのまま勝手に話をし始める。

「本当にそっくりね・・・。」

「?」

「山口正彦さん?だっけ。」

「!?何故、俺の名前を!」

「”免許証”見たから・・・。」

―つけられていた!?


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