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懇願のStop

A.D.2014 12 24

泣きながら俺は世界をのたうちまわるように逃げた。だが、簡単にはいかない・・・。

俺は再びタイムスリップをしていた・・・。


そこは京命大学のホール。どうやら講義の場なのだろう・・・。だが、やはり世界の治安が悪化しているのか・・・。


車が一台。それも京命付属高校で見た池田の死体が乗せられた車。そこまでは良かった。

「お前には一番きつい生き地獄を見せてやる・・・。このお前が作ったタイムマシン。これを使って・・・宇宙が生まれる前に送ってやる・・・。さよならだ・・・。テロリスト 池田美紀。」


「や、やめろ・・・!!!」

俺は心の底から声を上げた・・・。それは勿論届かない・・・。そして、それを代弁するかのようにホールの大きな扉が放たれる・・・。


「やめろ!!!」

そこに立つのは白衣姿で首の辺りからパーカーのフードが見える未来の俺。山口正彦の姿。

後を追っ手姿を見せるのは乙。


ヒュンヒュン・・・。だが、時遅し・・・。既に敵はタイムマシンのスイッチを入れていた。ちらりと見えるのは池田の姿。


「美紀!」

「池田さん!」


眩い光がホール中を包む。バシュン!という音のあとには何も無かった。

「ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」

「あ・・・・あぁ・・・・。」

声を上げ、地面を殴る未来の俺。その隣で無気力に膝を落とす乙。

「おいおい。悲しいのはわかるが・・・。敵はまだいるんだぞ?ん?お揃いか・・・?」

ガチャ。と金属の重々しい音が乙の頭に刺さる。銃を乙につきつける敵。

その手には銃と指輪。そして、同じものが未来の俺の指にも・・・。

「今はこれも金になるんでな。」

「おい・・・。返せよ!それは美紀のだぞ!」



「・・・・。」

刹那。敵は静かにニヤリと口を歪める。そして、容赦という言葉を知らないのか・・・。



バーン!隠すこともなく、その音は恐らく大学中に響いただろう。一際響いたのは・・・俺と・・・未来の俺の精神だっただろう。自分にとって、最も信頼出来る人間が目の前であっけなく殺されたのだ。


「何で・・・なんでなんだよ!!!!!!!」

ダッ!殺されると判断したのだろうかそれとも”取り敢えずの行動”だったのだろうか未来の山口正彦が走り出す。


「もうよせよ・・・。もう・・・」


A.D.2014 12 25

「もうやめてくれよ・・・。」その否定の言葉はあっけなく消される。

「あ・・・・。」

真っ暗な室内。目をじっくりと凝らす。鼻水と涙で本当にうっすらだったのだが。

そこには天井からヒモで吊るされた俺自身の姿。

「え?」


また俺は右目を閉じた。


やはり残酷な1という数字。最早俺すら・・・己の命すら救えないのだろうか・・・。


「やめろって言っているだろ・・・?やめろっていってるんだよおおおぉぉぉぉぉおおおぉぉぉぉッッ!!!!!!!」

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