想いのCrossword
「姉の形見とな?」
「はい。交通事故で5年ほど前に・・・。」
「なんか嫌なこと言わせたな・・・。」
―しくった・・・。こんな重いものとは思わなかった。
キーンコーンカーンコーン。
授業5分前の鐘が修理作業に負けじと校内に鳴り響く。
「戻りましょう・・・。」
□■
同日 フジ会館。
2階のフロアにまた新しい顔が増えていた。ちょっと前からあぷらぼ。に入った如月に加え今日は宮本。同じチャットのメンバーであるエースと如月は気が合うのかして早速意気投合していた。
「山口。あんた最近寝てない?」
溜まった資料を見直しいるところ、池田が缶コーヒーを手渡す。
「済まない。寝ているつもりなんだが・・・。エースの言った胸騒ぎが気になっている。」
「はぁ?何でそんなのにビビるのよ?」
「・・・。いや、政府関係者に計画を信じさせるのは容易だろ。だが、公表が俺たちにとってプラスなのかマイナスなのかは蓋を開けないと分からないということだ。気になっているのはそれだけじゃない・・・。」
そこで一度俺は呼吸を整える。
「―公表がプラスならば、何故未来から警告するが如くこの計画書が、俺たちの死体が届いたのだ?」
「・・・付き合いなさい。」
俺たちが1階へと無言で行ったのを不自然に思ったのか・・・。
恋敵と勘違いした如月、宮本。興味本位で乙とエースが後をつけていたのを俺は知る由も無かった。
□■
フジ会館 近くの和洋食店。
「で、その能力?みたいなのをちゃんと説明して。」
いきなり俺はここに連れ込まれたわけだが、話す内容はそういった類のもののようだ。
「いい感じだよね・・・?」
一方、こちら4人組は外から中の様子を伺っていた。
「一言二言であいつに惚れるわけがない!」
「そうです!」
そこでエースは乙の耳に小声で話す。
―お前らだって同じようなものだろ・・・?
―うん。如月さんはともかく宮本さんまで・・・。あいつって変なカリスマ性あるけど・・・。
再び山口たち。
「何って・・・。前説明したとおり・・・。」
以前にも勝手になかったことにしないためにも簡単なもので実験したのを見せた。
「あぁ。そういえばそうかも・・・。ところであの美女二人は?」
「ん?いきなり何だよ・・・。如月と宮本か?如月は恋の相談相手。宮本は勉強仲間に過ぎないが?」
「・・・へぇ。」
―何だよ。こいつのこの態度・・・。
・・・・・。ちょっと待てよ・・・?
俺はそこで疲れたふりをしながら右目を押さえる。当然、左目のみのため例の数字が見える。
1.490572309408320948209838457629847529856982364576298305703298456758092730985733746464638392384748202649280000275
―あれ・・・?まさか、近いもの同士や近い事象を変えたせいで少しずつ他のところにも影響を及ぼしているのか・・・!?
だとしても・・・。
そうだとしても・・・。今回のことは見なかったことにしよう。
ピコーン。
そこで何かが電波をキャッチするような音が鳴る。
―View World・・・?
未来との一方的通信機とも言えるそのアプリに新しいマークが出来たのだ・・・。
まさか、また新たなレポート・・・か?




