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布団に座り、大統長は俺たちを枕元へと呼びよせた。

「ほう、この若造がお前を解放したと」

「そうだ、こいつには恩がある。それに出来るだけ努力をすると約束をしたのだ。どうだ、できるか」

ふむ、と犬からの説明を受け、大統長は腕組みしたまま考えた。

「いいだろう。やってみようじゃないか」

犬が本当に出来るのかと尋ねると、さらに大統長は続ける。

「儂の命はながくない。これで力尽きると言うことも多いにありうるだろう。だが、大統長一人失ったとしても、この世界は大きく変わるまい。すでに激動の時代に入っているのだ。大統長なる役職は、儂の死と共に消え失せるだろう。だが、それも良い。わしは長く生きすぎた。そろそろ、向こうの世界に行くのもいいころだろう」

「……そうか、では、頼む」

俺が言うよりも先に、犬は答えてしまった。

だから、大統長が了承した時、俺の意見は聞かれなかった。

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