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尾行2

「とにかく、統長へ会うことが先決だな」

犬は、俺の横でそういう。

そんなことを言っているという状況なのに、この街では誰一人としてこちらを見ようとしない。

というよりも、犬の存在を見ないようにしているというべきか。

そのような雰囲気がただよっている。

「……やはり尾いてくるようだな」

しばらく一直線の道を歩き続け、犬がようやく結論を出す。

俺もそれについては同意見だ。

途中であきらめてくれるかと思ったが、どうやら本気で尾行しているらしく、途中で4人ほど変わっているほどだ。

「……撒くか?」

俺は犬に聞いたが、犬は歩きつつも、それを否定した。

「言っただろ、ここでは奴らは何も手を出してこん。それよりも、ここが統長が住まう天守だ」

どうやら適当に歩き続けているだけではなく、店主へと向かって歩いていたようだ。

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