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次の目的地
城下町から出る時、すぐにもらった手形を見せる。
門番はすぐに俺らを街の外へと通してくれた。
「これで、どこにでも行けるってことだったら嬉しいんだがな」
犬は相変わらず俺の足元で並走している。
「それは考えない方がいいだろうな。なにせ、ここはまだ小国だ。周辺の国への影響力はあろうが、全世界に対しての影響となれば……」
「ほぼ無し、か」
俺はため息ついてカバンの中に手形を、すぐに取り出せれるようにして入れた。
「次はどこに向かうんだ」
「海だ」
あのときの席版は、光を浴びていないせいで指針となる光を出さないそうだ。
まあ、1時間も日向ぼっこすればいいそうなのだが、それよりも犬が場所を把握できたと言うので、それについていくことにしたほうがよさそうだ。