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俺は全ての衝撃を吸収する  作者: れれんこりーたss


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EP01

みんなで作り上げていくストーリーにしたいと思っています。

第1話 目覚めの女神


 白。

 視界を埋め尽くすほどの白。

 何もない空間に、俺だけが立っていた。


 最後の記憶は……夜の横断歩道、ライト、衝撃。

 そして、ここだ。


 「……死んだのか、俺は」


 感情は不思議と静かだった。パニックにはならない。

 ただ、事実を確認し、次の行動を考える。それだけ。


 そんなとき、耳に柔らかな声が響いた。


 「あなたは――選ばれました」


 声の方を向くと、そこに一人の女性がいた。

 透き通る銀髪、空のような青い瞳。

 まるで、絵画から抜け出したような存在感だった。


 「私は“転生の女神ルミナ”。あなたは不運にも、あなたの世界で命を落としました」

 「……事故、か」

 「はい。でも、あなたには“別の世界で生きる”資格がある」


 ルミナは両手を胸の前で組むと、淡い光を放った。


 「異世界アルスフィア。魔法と剣、そして“スキル”によって生きる世界です」


 スキル、という単語に、俺の理性が反応した。


 「スキル……職業とかはないのか?」

 「ありません。この世界では、己の“才能と経験”がスキルとして結晶化します。あなたが選ぶ道によって、力は形を変えるのです」


 理にかなっている。

 つまり、この世界は「努力次第で何にでもなれる」タイプのシステムらしい。

 現実よりはるかに公平だ。


 「一つだけ、お伝えしておきます」

 ルミナの瞳が、一瞬だけ悲しげに揺れた。

 「あなたの魂には、“異常”があります」


 「異常?」

 「そちらの世界で事故の際に受けた“衝撃”が、あなたの魂に“吸収”されて残っているのです。その結果――あなたには特殊なスキルが宿りました」


 次の瞬間、俺の視界に文字が浮かんだ。


 【固有スキル:「衝撃吸収(Shock Absorb)」Lv1】

 【効果:外的衝撃をエネルギーとして蓄積・放出できる】


 「なるほど。防御と攻撃、両面に使えるわけか」

 「あなたの理解が早くて助かります」


 女神は微笑んだ。

 その笑みは神々しいはずなのに、どこか人間臭くて、妙に親近感を覚えた。


 「あなたに願います。この世界で――もう一度、生きてください」

 「……いいだろう。せっかくのチャンスだ。合理的に使わせてもらう」


 「それと」

 ルミナが指先で空間をなぞると、光の粒が俺の胸に吸い込まれた。

 「このスキルには“限界”があります。吸収しすぎれば、あなたの身体は耐えきれず崩壊します」


 「つまり、無敵じゃないってことか」

 「はい。ですが――正しく使えば、神さえも凌駕できるでしょう」


 女神の言葉に、俺はわずかに笑った。


 「神を、ね。……興味が出てきた」


 ルミナの姿が光の中に溶けていく。

 白の世界が、やがて草原の風と青空に変わった。


 俺は新しい大地に立っていた。

 右手を見つめ、拳を握る。


 「ここが――異世界アルスフィアか」


 その瞬間、風が吹き抜けた。

 俺の足元に浮かぶ文字。


 【新たな世界へようこそ】


 冷たい風の中、俺は小さく呟いた。


 「……始めよう」


力を貸してくれ読者たちよ

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