ベアーブ少年軍の悲劇
※ベアーブ少年軍の悲劇とは
ベアーブ少年軍の悲劇は、神無歴20年 響の月に起きた「教国の大虐殺」の中において、
「海辺の祭壇」を舞台に起きた事柄である。
(教国の大虐殺・ベアーブ王国については別項目に記載。)
・概要
ネ―メシス教国軍によるベアーブ侵略を受けて、
女性や子供、老人は避難を開始する。
しかし、セレテミス大陸の南半分はネ―メシス領土であり、
ベアーブ領内には多くの教国兵が闊歩している状態であった。
これによりマトモな逃げ場は存在せず、
ベアーブの民は「海辺の祭壇」へと逃れるほかなかった。
これが教国軍に発見されるのは時間の問題であり、
王都陥落の報せを受けた避難民たちの状況は絶望的であった。
やがて教国軍が海辺の祭壇へと到達。
避難民の約半数は集団自決。
残りは殺害、連行されるなどした。
そんな中、決起したのが
ベアーブの王子フォルティ・フォルゲット・ベアーブを
筆頭とした「ベアーブ少年軍」である。
フォルティ王子は自身を「豊神の化身」とし、
子供達に「豊神の加護が皆にはある」と説得。
この稚拙な説得は、限界状態の子供たちにとっては
「希望」であった。
ベアーブ少年軍は、
主に9歳~15歳の少年少女で構成され、
人数は139名。
しかし、「軍」といっても、
彼らは兵と渡り合えるような戦闘力を持っていない、
なおかつマトモな武器すら持っておらず、
石や、採取用のナイフしかなかった。
なおかつ、教国軍の襲撃により混乱する現場で、
彼らが適切な連携など取れるはずもない。
これは、限界状態の子供たちが最後に、
自らの精神状態を支えるための衝動的な策でしかなかった。
案の定、「戦い」には遠く及ばず。
彼らもまた、殺戮により命を落としていく。
魔法の才をもっていたフォルティ王子と数人の子供達だけは
小さな魔法障壁や風属性魔法で対抗したが、
やがて91名は死亡、または連行される。
王子を含めた48名は小舟5隻での脱出を図るが、
そのうちの2隻はネ―メシス兵の燃焼魔法により
出航直後に浅瀬で炎上。
残りの3隻は魔法障壁により攻撃を防ぎ、
海辺の祭壇から海上へと逃れることに成功する。
しかし、自国から出たことのない彼らは海上を彷徨い、
難破、あるいは餓死したと見られている。
実際のところ行方や生死は不明であるが、
数年経っても「生存者」は報告されなかったのである。
以上が「ベアーブ少年軍の悲劇」である。
・余談
ゲーム内では、アストレア大陸の「エルムトの町」の
魔導書屋の店員が「フォルティ」という名前なのを確認できる。
彼からは「ジョブ:魔導士」のジョブクエスト
「雷神の遺産を求めて」を受注できるが、
そのクエスト内にて、
「自分の名前は高祖父の名前から付けられた」と言っている。
また、彼の得意な魔法は「魔法障壁」であるとのこと。
あくまで推測の域を出ないが、
もしかすると、フォルティ王子の遠い子孫なのかもしれない。
構想/Production…HinataSato




