パリスの戦い
※★パリスの戦いとは
パリスの戦いは、神無歴172年 鳴の月に勃発した小規模戦争。
パリス地方に存在する「ヘルヘンム洞窟」の奪い合いから始まった戦いである。
この洞窟は豊富な鉱石資源に恵まれており、
クロリスハイムはこの洞窟資源を利用することで市街地開発などを行っていた。
しかしそれはケプリ族も同じであり、
両者は「洞窟内の面積を半分づつ区切る」ことで、公平な資源調達をすることに同意。
だがある時、クロリスハイム側の調達範囲にて大量の鉄鉱石を採取できる場所が発見される。
一方ケプリ族側の調達範囲は、採取できるポイントも少なく、
ほとんど掘りつくされている状態であった。
見かねたクロリスハイム側は、調達した鉱石資源の一部をケプリ族に分け与えるようになったが、
味を占めたケプリ族は要求量を徐々に増加、
そしてそれを拒んだクロリスハイム側の発掘団員が一名殺されてしまう。
これを受けてクロリスハイム側はケプリ族に明確に抗議。
同時に、これ以降鉱石を分け与えることを完全に拒否。
だがこれに対してケプリ族は爽快に逆ギレ。
洞窟周辺に点在していたクロリスハイムの発掘キャンプを襲撃し、
クロリスハイム高地の「ロミンサ砦に突如侵攻し占拠。
クロリスハイムはこれを「確定的に明らかな侵略行為」と明言し、
名剣士マチルダ・ペンテンスを始めとした警備隊が出動。
占拠されていたロミンサ砦を僅か2日で解放し、後退するケプリ族をパリス草原にて包囲する。
この時、マチルダはすぐに殲滅を開始せず、警備隊員の反対を押し切り、
ケプリ族を率いていた親玉ケプリのゴドゥドゥ・ドゥッヒュップァに対話での解決を申し出る。
ゴドゥドゥはこれを承諾し、草原中央にて簡易キャンプが建設され、
その中のテントにて両陣営共に隔離された状態で
マチルダとゴドゥドゥ2人きりの対話が行われた。
マチルダはただひたすらに「謝罪」だけを要求していたと記録には残されている。
しかし対話から約3時間が経過した頃、
簡易テントからマチルダの首を片手に携えたゴドゥドゥが現れ、
現場はケプリ族の歓声と警備隊の怒声に包まれる。
その勢いのまま戦闘はその場で激化し、
マチルダの恋人である槍使いウォスラは、敵討ちの際にゴドゥドゥと刺し違えて戦死。
そして約43時間後に疲弊した両陣営の撤退をもって、この戦いは終戦した。
クロリスハイム警備隊はマチルダやウォスラを始めとした217名を失い。
ケプリ族は約159名を失ったとされている。
当時のクロリスハイム民営議会はこの後、
「戦闘においての指揮権を明確化し、戦闘員の装備や救助体制を民間に任せず国家として整えるべき」
との結論を下し、
同時に、「複雑化された他組織の合意的運営では、即時判断に欠ける」と考え、
王政への変革を決定する。
これにより、名剣士マチルダの弟であるヴェイル・ペンテンス・クロリスハイムが
クロリスハイム第一代国王として即位した。
構想/Production…HinataSato




