第59話「援軍」
昔はただお花が好きだった。でも母は花が嫌いだった。花が大好きな父が伝説の花を探そうと旅に出たきり、5年は帰ってこない。だからこそ、母は嫌いになったのだろう。
能力の発現で花を自由に操れた時は最高の気分だった。好きな花を咲かせて鑑賞し、育てる。
でも………
「花の能力?ふざけないで!!」
そう怒って花を火で燃やした。
「やめてよぉ…」
泣きながら母の腕を掴み、訴える私。その訴えを聞いて母は手を止める。
「わかってくれたの?」
笑顔で母を見ると思っていた表情とは違く、鬼のように怒っていた。
「あなたがいる限り、花は無限にできてしまうのね……」
そう言って松明を私に向けて投げる。
「やめて…熱いよ…」
その時、私を守ってくれたのは”花”だった。
ディッキア……私の父が探していた花だ。
父が私を守ってくれている?
「ハハハハッ!!」
ただ火の音に負けないぐらいの大きさで笑った。
父が守ってくれていると考えると嬉しかったのか?それとも……そんな非常識なことなんてありあえないという悲しみのある笑いだったのかもしれない。
(負けたのか?私は…)
「……でも…なんで……生きてる…んだ?」
目を静かに開けると…回復の花が勝手に咲いていた。
(やっぱり私は花が好きだ…)
ザクッと足音が聞こえて黒目だけで上を見ると。
「いやいや、勝手に抜けがけしたあげく死ぬとかありえねぇーから。」
序列 第10位 神無月がそこにいた。
「待て!!」
ハァハァッともう動けないだろう身体で4位が叫ぶ。
隣を見ると、とうま(刀夜)?が倒れている。
「安心しろよ。俺は霜月を殺しに来ただけだ。それよりも、3ヶ月という約束を破ってしまってすまない…言い訳にしか聞こえんかもしれないが、このバカが抜けがけしたもんでな。」
そう頭を下げる。
(殺しにきたか…)
第4位視点
「新手か?」
(あいつヤンキーみたいな見た目なのにすごい真面目じゃね?やっぱり人は見た目によらないんだな。)
(もう俺もとうふ(刀夜)も戦えない、けど…人が目の前で殺されるのは嫌だな…)
そう思っても下手に動けば奴の気が変わりそうだから動けない。
「よぉ霜月、いつもの生意気な態度はどこに行ったんだよぉ?」
「うる…さい。」
刀夜視点
目を覚ます。
(俺…意識どれぐらい飛んでた?)
「帰ってきたらおもしれぇことしてんじゃん!」
声の方向を見ると第10位の 明神火火季がそこに立っていた。
「まだ話は終わっていない!」
第13位の拝慶悟が後ろから歩いてくる、
「あんたしつこいよ!弟のことは体育祭の時に説明したでしょ?
「バカッ!!お前達が勝てる相手じゃない!」
第4位がそう叫ぶと
「あら?私がいてもかしら?」
そう言って下城が薙刀を構えている。
「お前たちなんなんだ?俺は無闇に戦わねぇって言ってんだろうがよぉ!!」
(あいつは誰だ?新手なのか?)
そう感じていると
「とうふ起きたのか。あいつはおそらく天満月のやつだ。名前は忘れた……」
(天満月は覚えてるのに…人の名前は覚えれないよな)
「おい!お前回復使えただろ?俺たちを回復させてくれ頼む」
第4位が下城に頼むと
「やだ…あれ疲れるし、」
そう言う。
「私たちだけで勝てるわよ」
「行くわよ!2人とも!」
「はい師匠!」
と慶悟が返事をして
「私に指図すんな」
と反抗気味に明神が言う。
(あの二人…下城に弟子入りしたのか?)
「最後に言うが、こちらは戦う気はないぞ?こいつを殺せれば十分だ!」
と霜月を指でさす。顔はかなり怒っている。
「平安…」
「「不動尊の炎!!倶利伽羅剣」」
「降雨激零!」
3人は同時に能力を使う。
「後悔すんなよ!!ガキども!!」




