第54話「強者達のコンファレンス」
智美視点
「お?帰ってきたか?」
序列 第7位 文月の風雷が目の前にたっている。いや、周りを見れば天満月のメンバー全員が揃っている。
「ご苦労だったな”長月”」
序列 第4位 卯月の江田はそう言う。
普通ならここで”ありがとうございます”など上司の前でするかもしれないが、私はその言葉を無視する。
「相変わらず無愛想だな…」
「何年ぶりかしらね、全員が揃うのは」
そう序列 第3位 弥生の海神が言った途端
「いやお前だけが集まらなかっただけだから」
そう茶髪のメガネをかけた若い男性、序列 第6位 水無月がツッコミを入れる。
「私は自分のやりたいことをやりたいのよ」
そうそっぽをむく。
「それより睦月はまだか?」
足を組んでいる高校生ぐらいの女性序列 第11位 霜月だ
「お前!下の方の霜月のくせに生意気だぞ!」
見た目はヤンキーっぽいのに実は真面目な、序列 第10位 神無月
「あたしは早く味見しに行きたいのよ!」
「どうじゃ?師走任務には慣れてきたか?」
そう質問をするのは序列 第2位 如月
「あんまり若者にぐいぐい行くなよじじい!!」
怒りっぽく第2位に対して叫ぶ女性は序列 第8位 葉月
「……」
「そろそろなんか喋ろうぜ?」
文月は席に座ってから一度も喋ったことの無い、けどいつもどこか寂しげな序列 第5位 皐月
そして私は序列 第9位 長月
序列で強さ順にはなっているが、相性などもあるのでここにいるメンバーは全員ほぼ同格。だからこそ礼儀正しくなどそういったことは気にしない。
そして最後に先程全員ほぼ同格と言ったがこいつだけは強さが群を抜く。
ゆっくりと扉があく。その途端先程までの会話をしていた場の雰囲気が重くなる。
「お待たせ……さぁ、久しぶりの全員での会議を始めようか……」
こいつがこの組織のトップ、序列 第1位 睦月
その見た目は黒に少し茶色が混じったような髪色で、真っ黒なマントを着た、常におぞましい圧を放つ者……
刀夜視点
体育祭での被害を確認しておこう。
体育祭本来での退学者は54名、その時点で残り64名のはずだったが、”アベリア”の襲撃により、34名が死亡または重傷 意識が回復した重傷者8名のうち7名は退学、
残りは31名
それだけでは終わらず、諦めて退学をする者が続々と出ていた。無理もないこの国最強の組織が攻めてくるのだから。
そうして体育祭から2日後には生徒は残り人数は20名となっていた。ただしそのうち”3人”は裏切り者だ。もちろん校長は居ない。運営もまともになっていない学校。そして3ヶ月後に必ずと言っていいほど潰れる学校。
そんなことを考えながら素振りをしている俺に下城が話してくる。
「刀夜は諦めないの?」
「逆にチャンスだからな!俺はこの国の不平等さを変えたい。その元凶となっている奴らが自分達から来てくれるならありがたいぐらいだ」
「へぇ〜」
「お前こそなんで残るんだ?」
「私は……剛の仇を取りたいからかな」
「それは同感、海神だけは俺達が倒さなきゃいけないんだ!」
それを聞いていたのかは分からないが、光樹と闇鬼がやってくる。
「もう体は大丈夫なのか?」
俺が闇鬼に聞くと
「ああ、色々迷惑かけてすまなかった……」
そう気まずそうにいう。
「気にするな!それより2人も残るのか?」
その問いに2人は同時にコクリと頷く。
「連れ戻したい奴がいてな……そいつはおそらくもう一度この学校に来る!」
「そうか……」
「俺たちは少し学校から離れた土地で修行をする。」
光樹はそう言う。
もう学校としての制限はない。なので、自由に出入りはできる。
「じゃあな、刀夜より強くなってやるよ」
「やってみな」
「おい、暴走しなかったら俺が一番強いからな!」
といつも通りに戻る闇鬼
3人で肩を組み、
「お互い強くなろう!」
「「ああ!!」」
そうして2人の背中を見守る。
そして後ろを向けば気づけば下城が立っていた。
「やっとふたりっきりになれたね……」
「やっとふたりっきりになれたね……」
下城がそう言う。
「ふたりっきりじゃないぞ?」
その言葉を発したのは第4位だった。
「墓参りは終わったな?修行を始めるぞ〜」
もう一度下城の方をむくと下城はいなかった。




