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能力が全てをすべる世界で剣術だけで成り上がる  作者: 紡雪
第二章

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第44話「体育祭11【相性の悪さ】」


「三回戦第5試合!先程準々決勝を決めた闇鬼さんのお兄さん!第8位鶴喰光樹さんと第47位の 森川(もりかわ)(はや)の対決です!」

「入場してください!」

俺は闘技場へ出る。俺と対戦相手の森川は左目が水色で右目が緑色のオッドアイの小顔な同い年とは思えない背の小さい少年だった。


「試合開始!!」

その宣言で俺は能力を使おうとする。

氷空(ひょうくう)…」

空中に無数の氷の粒が間隔なく浮いている。

「これでスピードは意味無いよね?」

(これじゃあ自由に動き回れない……当然対策をしてきたか。)

俺は少しスピードを落として森川に近づく。氷の粒を避けながら俺は何とか森川の目の前にくることに成功し、攻撃を仕掛けようとした。


氷華(ひょうか)!」

俺の身体はその森川の言葉で止まる。さっきまでの砂漠がまるで南極のようにどころか、フィールド全体が氷に包まれる。

(動けない!!)

「ただの障害物だと思った?これはフィールド全体を凍らせるための仕掛け!分かりやすく言えば”陽動”」


「さぁ、あなたは動けないね。僕はいくらでも攻撃出来る。背が小さくても強いやつに勝てるってことを証明してやる!!」

そう言って氷の中でも自由気ままに動く森川。そうして俺に向かってパンチを繰り出す。

(身長気にしてたんだ……)

喋れない俺は心の中で思いながらこの状況を覆すための手を打つ。


(焦光(しょうこう))

「ジューーーーー!」

俺は身体の周りに光を一点に集中することで熱を作り出し、氷を溶かす。

「……構うか!周りは氷だからスピードは関係ないだろ!!」

そう叫んでそのまま攻撃をしようとする。それに対して俺は身体の周りに集まった熱を光で創った剣に移し、その剣を振り回す。

氷を溶かしながらその剣は森川の拳にぶつかろうとする。途端…俺の剣は凍る。そうして凍った剣を壊して俺の頬を殴る。

(なんで!?)

「剣の内部から凍らせたんだ!」

「手の内をそんなに漏らして大丈夫か?」

「うるさい!」

俺が煽るともう一度殴りかかってきたので俺は殴られて出た血を拭きながら1度その場から離れる。

俺が向かう方向の氷を溶かしながら進むが、


(相性が悪すぎる……)

「逃げるんだ?背が高いくせに!」

相手の煽りは煽りっぽいけど全然怒りが湧くような煽りでは無い。

(そうだ。なんでわざわざ煽るんだ?追いかければいいのに。)

煽るだけでその場から動かない森川に俺は疑問を感じていた。

(能力で氷を辿れば氷に足止めされている俺になんてすぐに追いつくはずなのに……まさか!!)


「これでも喰らえ!」

そう言って小さい氷の粒を生成して俺を狙って打ってくる。

(無理に攻めるな!相手は派手な攻撃は出来ない)


(相手の体力切れまで耐え切る!)


おそらく森川は最初のフィールド全体を凍らせることで体力を大幅に消耗したはず……

森川が打ってくる氷の粒は俺が避けて当たらない度にだんだんと大きくなっていく。


「いつまで!逃げる気だよ!」

ついに耐えきれなくなった森川は再び大技を振るおうとする。

……が、


「氷……はぁはぁ」


体力切れで能力が使えない。俺はその隙を見過ごさない。


光波光線(ライトライ)!」


俺は周りに光を集めて熱を帯びた状態で氷を溶かしながら二回戦で見せたスピードでひるんでいる森川に向かう。


「お前の敗因は体力を増やす特訓を疎かにしたことだ!」

そのまま咄嗟に氷で壁を作り、足掻く森川を斬る。


「ガハッ!!」

宙を舞って倒れる森川に近づく審判。

すると審判は

「息はあります!三回戦第5試合鶴喰光樹さんの勝利!!準々決勝進出!」


(勝った……)


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