第43話「体育祭10【余裕の勝利】」
下城視点
「それでは!復帰しました私が再び三回戦から審判をやらせて頂きます!」
「三回戦第1試合!第3位下城咲希さん!二回戦では圧倒的強さでほぼ動くことなく勝利しました!」
「対して対戦相手は第15位の野口智也さん!こちらは能力を使うことなく空手だけで相手を圧倒しました!」
「三回戦からフィールドは砂漠になります!それでは試合開始です!」
「あんた召喚系の能力ってことは、近距離戦が弱ぇ〜んじゃねぇのか?」
そう言って試合開始後すぐに近距離戦に持ち込もうと向かってくる。
(甘いわね〜でもいつも能力に頼ってばかりじゃ腕がなまるしね……)
「喰らえ!!」
そう叫びながら上空で回し蹴りをする。
その蹴りは私の首に命中して智也はニヤリと笑い
「なんだよ!第3位様(笑)も大したことないな!!」
そう言って煽ってくる。
当たってないのに……
首に集めた気なら知れた程度の攻撃なら無傷で防げる。
「能力を使わなくてもこれなら余y」
そこまで言いかけた時、私は智也の首を蹴り飛ばしてやり返す。
(ギリギリ首が折れない程度に抑えたんだから感謝してよ)
蹴り飛ばされた智也は障害物のない砂漠のため、吹き飛ばされ続け、フィールドの端、バリアにぶつかり倒れる。
「ばか…な……」
「智也さん動かない!勝者下城咲希さん!準々決勝進出!」
その後の三回戦第2試合は何事もなく終わり、第3試合は二回戦と同じく、第20位 田村梅雨さんが圧倒勝ちした。
そして三回戦第4試合は闇鬼の試合……
闇鬼視点
「相手は何も情報がない不気味な奴だ。気をつけろよ!闇鬼!」
兄ちゃんは俺に喝を入れてくれる。
「でも……あいつなんか気になるんだよな……」
俺が呟くと……
「お前には決めた人が、ウブッ!!」
そう言いかけた兄ちゃんの口を両手で塞ぐ。
「え?なんか言った?」
下城がそう言って振り向くが俺と兄ちゃんはハモって
「なんでもない!」
と首を横に振った。
「まぁ……とりあえず行ってくるよ。」
「頑張れよ〜」
「三回戦第4試合は第9位の鶴喰闇鬼さん!対して相手は全くの未知の人物!」
俺と対戦相手の奴は準備室で出会う。
(やっぱりどこかで……)
「入場してください!」
その指示があって俺は闘技場に出ようとした時……
そのフードを被った奴は何かを”察知”したように急に歩く方向をUターンさせて俺の方に向かってくる。
「この体育祭は危険だ!今すぐここから逃げろ!」
小さい声だったが圧のある声。でも俺はこの声を知っている。
「とも…み?」
俺の口から自然にその名前が出る。
そんなことはお構い無しに智美と思われる人物は俺を置いて闘技場に出て、教師に何かを喋る。
「ただいま棄権が宣言されたため!闇鬼さんの勝利です!準々決勝進出!最後まで謎に包まれた人物でした。」
俺はその宣言に驚いて慌てて闘技場に出て、智美と思われる人物を探す……が、
(消えた……)
この時俺の考えは疑いから確信に近づいた。
(一瞬でその場から移動するなんて……智美なら影移動を使って可能!?)
俺はすぐに兄ちゃんに報告しようとしたけど……
次の試合は兄ちゃんの試合だった。
(今兄ちゃんにこれを伝えたら試合に支障が出るかも知らない……)
そう考え今は黙っておくことにした。
光樹視点
「三回戦第5試合の人は準備室へ向かってください!」
(さっきの試合少し妙だったな……)
そう思いながら準備室へ向かうすると途中闇鬼に会った。
「おめでとう!でいいのかな?不戦勝はお前がスッキリしないだろから分からんな!」
「はは、頑張って兄ちゃん!」
そう言って廊下ですれ違い闇鬼は観客席へ俺は準備室へ向かう。
(……)
「何かあったのか……闇鬼?」
試合が終わったら聞こうと俺は意識を試合に向けて準備室へ改めて向かう。




