表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/61

第4話「友達」

(今日でだいぶ人数が減ったな...。)

人数にして約半分の人がいなくなってしまった。

俺は自分の刀

愛刀(あいとう) 四季(しき)

を見てつぶやく


「俺は勝ち残るぞ.....」


(そして.....)


次の日...

いつも通り廊下を歩いて教室に向かう途中だった。

「刀夜くん、おはよう!」

(げっ!下城咲希...)

(苗字呼びから名前呼びになってるし、本当に馴れ馴れしいな...)

そう思っていると

「おい...そこのお前...」

「呼ばれてるよ?」


(きっと俺じゃない、俺じゃない)

面倒事は避けたかったため、自分じゃないと信じて無視する。

「650位のお前だよ!」

「何か用ですか?」


「俺と勝負しろーーーー!」

「俺は650位の雑魚ですよ?」

俺はもう戦い続きで嫌だったので誤魔化す。


「あの時の先生を超える完璧な戦術を考えれる頭脳、その戦術を可能にする身体能力。お前は強いんだろ?」

(クラスの子だったのか...あまり目立つと俺の実力を知られて今後不利になる...戦いは避けたい。)

そう思っているけど...

「いくぞ〜!」

向かってくるんだよな...

単純な攻撃なので横に避ける。

「下城咲希、助けてくれ」

助けを求める

「え〜めんどくさい」

(俺も倒すのがめんどくさい)

見た感じ378位だったので少し負ける可能性もある...


「わかった、まずは場所を変えよう、廊下は目立つ。それと、ルールを作ろう。先に俺が攻撃を与えたら、もう戦うのはやめてくれ...俺が先に攻撃を食らったらお前の好きにしてくれ。」

(これでいい、わざわざ殺したりする必要は無いし、めんどくさい。)

「了解した!!」


了承してくれたので一度戦いを中断してから目立たない場所に移動し、再び対面する。

「なんで下城までついてくるんだよ...」

「いいでしょ?あなたの力を観察しようと思ってね...それより集中した方がいいんじゃない?あの子多分...”強い”わよ?」

その言葉をよく聞いておけば良かったと後から後悔することになる。


「今度こそいくぞ?名乗り忘れていたが俺の名前は東川(とうかわ)(つよし)だ!」

「俺は刀夜、お手柔らかによろしく。」

剛は次の瞬間消える。

(消えた?あの最強と同じぐらいの速さなのか?)

(いや.....これは...)

頬を汗が通る。下城の言う通りこいつは油断できない相手だと再認識する。


「透明化の能力か?」

俺が言うと何も無いところから声が聞こえる。

「こんな早くネタがバレるとはな...でもわかったところで何も出来ない!くらえ!」


後ろから見えない拳が飛んでくる。剛が話していたおかげで場所を把握し、その見えない拳を俺はバク転で避ける。

続いて拳が何回も飛んでくるので感覚で躱す。一度距離をとってその後すぐに刀を抜き、

(まずは場所を把握しなきゃな...)

「春の盤 「桜斬・散」!」

桜を撒き散らす。

(この桜は本来目眩しに使うが...この桜が剛の頭に止まったりすれば...)

その下、すなわち剛が居る位置は桜がない空間ができる。

俺はそこを瞬時に見つけて刀で切る。

俺の刀は切りきることが出来ず、途中で止まった。

なぜなら剛の身体に当たったからだ。

「みね...うち...?」

剛は倒れる。

「俺の勝ちだ!約束は守ってもらうぞ。」


「一撃入れたら勝ちなのに一撃で終わらせちゃってんじゃん…」

下城は少し引いている。

「結局今回は見たことある技の応用か〜」


(俺はこの学校に来て「春の盤「桜斬」」はあの最初の戦い以外使っていない...まさか...)


「下城...お前あの天堂との戦いを見ていたのか?」

「うん見てたよ〜よく第1位相手に認められたよね。あの最後の攻撃は私だったら死んでるかも...」


「お前...天堂のまわし者か?」

(最初からおかしかったんだ、最下位争いをしているような俺に話しかけてくる物好きなんているわけない。)

「さぁ〜どうでしょう?」

下城は答えてくれない...

その時剛が目をさめる。


「刀夜!お前は凄いな!一度戦った仲だし、今日から俺らはライバルであり、友だな!」

「馴れ馴れしいかもしれないけど俺は君を尊敬する。

「俺は友達を作る気は無い...ライバルは勝手にそう思っていても構わない。」

俺は持っていた刀をしまい、教室に戻ろうとした。

「友達なんて作っても...別れが悲しくなるだけだ...」


「なんて思ってるんじゃないの?」

下城が俺の心を言い当てるかのように言ってくる。

「.....」

「図星ね...私は居なくならないわよ?強いからね!」

「よくわかんないけど俺も強いから負けないぞ!」

剛も下城に続いて言う。


「友達になりましょうよ...私達三人。一位にならなくたって卒業まで生き残れば一緒に卒業出来る。みんなで勝ち残りましょう。」


(俺は...友達なんか作っても、一位以外はみんないなくなるからいらないと、蓮が死んでから決めつけていたのかもしれない...そりゃあ友達になってその後すぐに死んじゃったらトラウマになる...。けど.....俺は...共に競い合える友達が欲しかったのかもしれない。それこそ蓮は弱い、俺が守らなきゃいけなかったんだ...)

「わかったよ...生き残ろう、”三人”で」

「じゃあよろしく」

俺たち三人は拳を当て合う。

(それにしても下城が蓮のことまで知っていたとは...いつから戦いを見ていたんだろうな。)

そう思いながら教室に”三人”で歩き出す。

そういえば下城の順位って...そう思って見ようとするが...








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ