第33話「体育祭の開催」
均衡が崩れて今にでも脱落者がででもおかしくないような状態が続いて、残り人数は既に118名まで減っていた。もう一つ、刀の封印もまたとけずにいた。そこで俺は毎日の剣術の修行時間を増やし、そうして2週間程が経過して、体育祭が開催まで迫っていた。
教室の黒板には体育祭についてのプリントが貼ってある。
「体育祭」
二日間に渡って開催される
競技
・トーナメント戦のみ
ルール
・トーナメント戦での殺しは禁止
・一回戦負けの者は退学。
・二回戦からの敗北者は退学にはならない。
「え?体育祭なのに競技1つだけ?」
生徒たちはポカーンとした顔をしている。
(なんか思っていたのと違う……けど、トーナメントってことはつまり……半分の人が退学になるってことか!?)
トーナメント表を見ると……シードの人がいるのも分かった。
俺は知っている人の名前を探す。
下城咲希 シード
鶴喰光樹 シード
鶴喰闇鬼 シード
(下城達はシードってことは生き残り確定か……すごいな!光樹と闇鬼の名字って鶴喰なのか……)
東川剛 VS 西川豪基 一回戦
そして俺の対戦相手は……
如月刀夜 VS 近藤幸 一回戦
その人を倒すと二回戦 シードの人
上村弓華という人と当たる。
(どちらも知らないな……)
俺がその紙を見ていると……隣で見ていた下城が
「陽香……刀夜と当たるのか……」
そうつぶやいている。聞き耳を立てた俺は下城に
「知っているのか?」
と聞いてみる。すると……下城は
「知らないの?彼女は”第6位”よ!!」
(なんでいつも俺は悪運が強いんだよ……)
しかも今は刀の力が封印されて弱体化している。
でも、一回戦で当たらないだけマシか……。
俺は心の底でほっとする。
「初戦じゃなくて良かったね〜、多分今の刀夜じゃ勝てないよ?」
下城はそう言う。
(そんなに強いのか?)
「う〜んあまり情報がないのよね〜、何せ、一瞬で決着がつくから……付いたあだ名は”弓を持った死神”」
「しに……がみ?」
俺は思わず唾を飲み込む。
「まぁ、二回戦に負けても大丈夫だから…」
そう下城が俺の不安な気持ちを落ち着かせる。
(そうだよな……まずは一回戦に集中しないと!)
俺はその日の放課後剣術訓練を倍の時間行った。
(初戦の人の情報が分からない以上、気を引き締めて行こう!)
そうして寮へ戻る途中だった。
「如月刀夜君だよね?」
その女性の声がする方からは天堂の恐ろしい圧とはまた違う……不気味な圧がしていた。
「俺に何か……用ですか?」
俺は声がする方を向かないまま警戒をしながら問いかける。
「いや……第3位のお気に入りがどんなかを見てみたかっただけだから……それと、準決勝で当たるかもしれない偵察も兼ねてかな。」
俺は背筋が凍る。
(準決勝で当たるかもしれない?つまり教師や学校外の者では無い……)
そう考えると絶望する。天堂が消えてもこんな化け物がいたなんて……
「少しお土産を渡しとくわ♪”生き残っていたら”準決勝で会いましょう……」
その言葉を残して俺の背中からの不気味な圧が消える。
俺はそこで自分の首周りの服が汗で濡れていることに気づく。
(……明日に備えて早く寝るか。)
まだ背筋が凍る感覚が消えない
???視点
私は屋上で彼女に仕掛ける。
「彼に近づくなと警告したよね?」
私は薙刀を海神の首に近づける。
「ごめん、ごめん、でも何も手を出してないからさ〜」
そうおちゃけた謝罪をしてくる。
「決勝で当たったら覚悟しておきなさい!」
私は怒りながら言う。
「なんでそこまで怒るのかな?もしかして彼のことが……」
私は睨みつける。
「その怒りを決勝まで残しときなよ〜」
そう言って海神は消える。
「……だからそういうのじゃないってば」
私は月の光を見てつぶやく。




