第27話「弟子入り」
俺達はその少女について行く。
連れていかれたのは”あの方”と呼ばれていた人物の元だった。あの方と言われていた人物は俺達と同じくらいの年でびっくりしたが、俺達は少女に正座をするように言われて従う。
「この者たちは住む場所がないようで……あの使われていない小屋に少しの間停めさせてください……。」
少女がそう言うと……あの方という者は
「そんなにかしこまるなよ…僕のボディガードだけど君はもう家族のようなものだ。そんな要求僕に言わなくても君がそうしたいならそうしてもいいよ」
そう笑顔で話す。
「感謝いたします……」
そう最敬礼をして庭に出る。そこでやっと俺は声をかける。
「あの人って……」
「ああ!私の主、龍華様だ。」
「優しいんだな……俺達みたいな盗人を……」
俺達は頼れる人なんて今まで兄弟同士だけだった……大人や他の人は見て見ぬふり……
優しくしてもらえるのが新鮮で少し変な気持ちになっていた。
「さぁ……ここがお前達が住む小屋だ。」
少女はドアを開けて紹介する。
「えっと……君の名前は……?」
そこで闇鬼がうじうじしながら質問をする。
「失礼、名乗ってなかったな……私の名前は永倉智美だ!」
少女が答えると……闇鬼は
「智美……」
そう小さくつぶやいてニコッと笑う。
(可愛い弟め!!)
俺は心の中で叫ぶ。そんな俺に智美は
「お前ブラコンだな……」
と真顔で言う。
「なんでだよ!」
そう俺がツッコミ……俺は改めて真剣な顔になる。
「ここまで色々配慮してくれて感謝している……だがもう一つ、図々しいかもしれないが頼みがある!」
「頼み?」
「俺を弟子にしてくれ!」
俺がそう言うと闇鬼と智美は驚いた顔をする。だが闇鬼がすぐに、
「お、俺も!」
と叫ぶ。
「そんな…急に言われても……」
戸惑う智美の後ろから庭にある石を踏んで歩いてくる人が一人……
「いいじゃないか!修行をつけてあげなよ!」
歩いてきたのは龍華だった。
「龍華様!?なぜお外に?」
智美が聞くと。
「抜け出してきた」
てへっという感じで言う龍華に、はぁ〜とため息をつく智美。
(さっきと雰囲気が違うというか……狙われているっていう話だったはずなのに……この人自由だな!)
「でも……龍華様の護衛が!」
「他にも護衛は沢山いる……それに!その子達はかなり凄い潜在能力を秘めている。特に君」
そう言って俺の肩をトンッと叩く。
「俺?」
「うん!君はもしかしたら智美より強くなるかもよ?」
「ご冗談を……」
龍華がそう言うとすぐに智美が言葉を挟む……
「龍華様がそう言うなら、修行の件は承りましょう。この小僧が私より強くなるということは天地がひっくり返らないかぎりありえないでしょうけど。」
「それに……こっちの子の暴走も何とかしなくては……」
と闇鬼の前に歩いていく。
そこで複数人の護衛の人であろう人達が走ってくる。
「龍華様!!探しましたよ!勝手に抜け出さないでください……」
そのまま龍華は少しへこたれた様子で先程の場所に連れてかれる。
「全く困った主だ……。とにかく明日からよろしくな!」
そう言って龍華や護衛の人達について行く。




