第23話「異変6」
「なぜここがわかった?」
そこに立っていたのは……”第5位”の…永倉智美だった。
「久しぶりと言いたいところだけど…これは智美が起こした異変だったのか!?」
「そうだと言ったら?」
異変を起こした犯人が知り合いであるに加え、こんな大物だったことに俺が驚きのあまりに声を出せないでいると…
「お前一人だけできたのか?」
「そうだ…」
俺は重い口を開き、その質問に答える。
(実力差があってもあの機械さえ壊すことが出来れば…)
そう考えた俺は即座に能力を使い、光速で機械の前に行こうとしたが…
それを読んだ智美が俺を蹴り飛ばす。
俺は壁に激突する前に受身を取り、体勢を立て直す。
そして機械目掛けて光の槍を投げる。
もちろん光速で飛んでいったはずだ…なのに……
智美はそれを見切って掴んでおり、それを俺に投げ返す。
(能力も使わずに…化け物だろ!?)
「お前と闇鬼は私に”昔から”一度も勝てたことがないだろう?それにお互いの能力を知っているからお前に勝ち目がないことぐらいお前が一番知っているはず……」
俺は話している智美に気にすることなんてできず、光の槍に集中していた。
(ここは地下だから光が溜められない…それに智美の能力は……)
俺は光の槍を上に方向転換させ、即座に光で作った結界のようなものを智美の周りに作る。
「時間稼ぎか?」
そして俺は機械に光速で向かう。
「私の能力は”影を扱うもの”だと知っていながら無駄に光を使い…機械を壊す機会も無駄にする。お前は本当に未熟者だ…」
智美は自分の影から機械に向かう俺の影に移動し、俺を再び蹴り飛ばす。今度は受け身をとることができずに壁に激突する。
「諦めろ!時間も残り4分弱…それに光樹、お前なんで私を攻撃しないんだ?」
そう言ってあきれている。
「うるさい!」
俺は光の力で傷を癒し、立ち上がる。
「このままじゃ、闇鬼も死ぬんだぞ?それでもいいのか?」
智美は黙って攻撃を再開する。
俺の残った光を…俺は光で刀を作り出す。
そして刀にひたすら光を集めて圧縮し続ける。
「食らえ!光鬼一閃」
圧縮していた斬撃が機械に向かっていく。
「だから!私を狙わなきゃ勝てないだろ!?」
智美ら俺の技の前に立ちはだかり……
「影蝶」
影で出来た蝶は優しく俺の光速で進む斬撃を包み込み、やがて俺の最大の技を”無効化”させた。
やはり無理だった……影は光を覆う、重なる…最初から無謀な闘いだった……。
残り2分
「なんで…こんなことを?俺と闇鬼はお前のことをずっと探していたんだぞ?お前がこの学校に入るって聞いたから……」
戦意喪失をしてしまった俺がそう一つ質問を投げる。
「この世界に楽しいと思えることが無くなった…それだけだ…。私も一つ聞かせてもらうか?」
「なんだ?」
「なんで私を攻撃しない?」
そう質問に俺は黙ってしまう…だって
”無意識”だったから……
しばらく沈黙が続き、階段から声が聞こえる。
「ねぇ〜私の能力便利でしょ?大勢が探してくれるのと同じようなもんだよ?」
「そうだな。もっと早く起きてくれたらこんなギリギリにはならなかったけどな」
そう男性が答える、
「うるさいなぁ」
そんな会話をしてきたのは……
”第1位”と”第3位”だった。
「なんでこんな大物が?」
智美が聞くと…
「あれ?会議にも参加しない第5位さんじゃん!」
「会議?」
第3位の言葉に第1位が聞く。
(あいつ!余計なことを!)
「ううん。こっちの話。とりあえずあれぶっ壊して。」
瞬時に判断したのか機械を指さして言う。次の瞬間…
「エジソン」
雷の龍が機械に向かっていく。
その時、智美がニヤリと笑う。そして第1位が少し不満そうな顔をした。
「なんだよ…」
そう言って、機械に雷の龍を当てる。
それと同時に智美が第1位に蹴りを入れてそのまま自分の影に入り逃げてしまう。
「あ〜あ逃げられちゃった」
第3位が煽るが特に気にした様子もなしに、
「先に戻ってろ」
「おい!解毒薬とかは無いのか?」
俺が聞くと
「俺がやっておく、」
そう言って壊れかけの機械に向かう。
(第1位って本当になんでもできるのかよ…)
「ーーーーーーというわけだ」
「なるほどな…」
次の瞬間…
白いフードで顔の見えない人が急に現れた。
瞬きをしていないのに気づけば結界を張ったやつの所に移動する。
「おい!」
天堂が反応して攻撃を仕掛けようとするがそれを結界を張ったやつを支えながら軽々と避け、
「永倉……」
すると白いフードの影から第5位永倉智美が出てくる。
「ご苦労…」
そこで光樹は悲しそうな顔をしていて、闇鬼は
「智美……なんで!」
と泣きそうな目をしている。
第5位は2人に目を合わさず、
天堂やその場にいた光樹と闇鬼以外が攻撃を仕掛けるが。
「撤退します。」
仲間?であろう2人を連れて影の能力でその場から離脱する。攻撃は地面を割るようにえぐり、そこには誰も居なかった。
俺は時雨も回収する可能性を考えてすぐに後ろを向く。
「え!?」
時雨は取り残されていた。俺は理解して。
「お前見捨てられたな…」
そういうがすると
「嘘だ…」
と時雨が呟いている。
能力者が離れたからか分からないが、結界が消える。
「嘘だ!!あの方は僕を見捨てない!」
「でも実際お前を回収してかなかった。」
「うるせえ!」
そう叫んで
「こうなったら奥義でお前ら全員殺してやる!」




