第15話「襲撃2」
「春の盤 解放!」
「神刀 佐保姫!!」
俺はピンクの桜の模様のある裃を纏い、刀抜く。
「真春の盤 「桃千鳥」」
桜の鳥が光樹と闇鬼に飛んでいく。
「少し想像以上だな……」
そう言って、二人はジャンプして二手に別れる。
光樹は光速で移動しているため、闇鬼を狙って桃千鳥は追尾する。
俺もつかさず、走り闇鬼の目の前に瞬時に移動し、刀を振る。
「真春の盤 「春一」」
この剣術は元々春の盤の技だが、夏休みの修行で強化することに成功した。
俺の刀と桜の鳥が闇鬼を前と後ろ同時に攻撃をしようとした時。
「闇鬼!」
そう叫んで光樹が光速で闇鬼を助ける。
俺は桃千鳥とぶつかりそうになり、やむを得なく、桃千鳥を解除する。そのまま俺は空中で一回転してからサッカーゴールの上のポストに着地する。
(いいぞ!実践でもかなり技を並行して使えている。だが、スピードが足りんな……。)
佐保姫が話しかけてくる。
「ああ、それが今困っている。」
(やはり夏の盤を解放できなかったのが痛いな。)
「どういうことだ?」
(ステータスで分けると、春の盤は威力重視で考えると、夏の盤はスピード重視なんじゃ!)
「そういう事か……まぁ今になって何を言っても……」
闇でできた銃弾?が飛んでくる。俺はそれを避ける。
「光陽!」
目の前がピカピカにひかり、何も見えなくなる。
おそらく光の能力で目眩しをしているんだろう……俺は前が見えず、どこからか飛んできた闇の銃弾に気づけば当たっていた。
まだ目がチカチカしているが、光樹が用意している技に気づき俺は対応をしようとする。
「光の槍!!」
光速で槍が飛んでくる。
避けようとするが、俺の足元が闇でできた手に掴まれていて動けない。
俺は神刀で闇でできた手を切ろうとするが、切ったところから再生し、再び元の状態に戻る。そこで光速で飛んでくる槍!
俺は冬の盤 「冬眠冬華」を使えば防げるだろうと感じたが……神刀の解放の欠点を思い出す。
「神刀を解放すれば、その解放した季節の盤以外は解放している間使えなくなるなら気をつけよ。」
ーーーーだから「冬眠冬華」は無理か……そう考えていると。何故か「冬眠冬華」が発動する。
「え?」
(なんでじゃ!?)
佐保姫も驚いている。
光の槍は「冬眠冬華」で勢いが減り俺の目ギリギリで止まる。
(今のは明らかにおかしいぞ?)
佐保姫が混乱をしているが……
「そんなことより、今は戦いに集中しないと死ぬ……」
俺は闇でできた手を切ることを諦めて、俺の立っている地面ごと斬る。
そして、他の技も複用できるなら、技の早い「夏の盤」を多めに使っていく!
「夏の盤「夏月鼈千」」
相手は速くなった斬撃に反応を遅れ、闇鬼に直撃する。
「ぐはぁ!!」
「夏の盤「虫取安元」」
虫取り網の網状のような斬撃で辺りを囲む。
「これは悪手なんじゃないか?」
闇鬼が言う。
「ここでお前だけでも戦闘不能にする。」
(常に斬撃を繰り出さないとこの網は消えてしまう。維持するために体力をごっそりともってかれる。闇鬼の言う通り、悪手かもしれないけどタイマンじゃなきゃ勝ち目がない。)
闇鬼は
「狭くなったのならちょうどいい。一ついいことを教えてやる。固定概念に囚われるな」
そう言うと闇鬼の身体は大きくなっていく。やがてその風貌はまさに”鬼”だ。
(どういうことだ?)
(刀夜!春の盤に切り替えよ!あれが本当に鬼なら威力重視の方がよいばずじゃ!)
佐保姫の助言通りにすぐに意識を夏の盤から春の盤に変える。
混乱していると光樹は網の外から
「あいつは能力が二つあるんだよ。」
「闇の能力と鬼のように強化される能力、まさしく”闇鬼”だ!」
(能力が二つ!?聞いたことないぞ?)
(来るぞ!)
佐保姫の声に考えるのを中断して闇鬼を見る。
すると闇鬼は特別速くはないが、かなりのスピードで俺の方に向かってくる。
俺は拳を向けてきた闇鬼にカウンターを入れようとギリギリでかわそうとする。
……っが、ギリギリでかわしたはずなのに俺の頬には切り傷ができる。
(まじか!?けど……)
俺はカウンターを決めようと
「真春の盤 「春一」」
を闇鬼の腹に切りつける。
「無駄だ……」
外で光樹がつぶやく
大した傷がつくことなく、闇鬼は俺に拳を向ける。
(そんな……)
その拳を刀で受けるが、折れてしまうと判断しやっとの思いで受け流す。受け流された拳は地面に叩き落とされる。
ゴゴゴゴッという音ともにヒビがはいり、やがて地面は真っ二つに割れる。
「これが第9位の……力」
(これは本気で行かないとかてんの〜)
佐保姫と俺の思考は一致していた。
(そうだな……出し惜しみはしない…)




