第14話「襲撃1」
セミの鳴き声が減っていき、夏休みは終わりを迎えようとしていた。それでも夏特有の暑さはまだまだ続きそうだった。
「そろそろいいだろう?今から計画を実行する。」
席の誕生日席に座る者が発言する。
「行こうぜ!兄ちゃん!」
「じゃあ作戦通りに俺たち二人が行くから……」
「……はい。了解です。………分かりました。」
「本当に彼を利用するの?もし死んじゃったりしたら……」
一人の女性が発言をする。
「そしたらそれまでの男だったってだけさ!」
少し明るい少年が言う。
「それじゃあ困るのよ……。」
「なんだよ?第3位のお前も気に入っていたりするのか?」
「………。まぁいいわ……」
「誤魔化しての〜?」
「そろそろ時間だ!」
先程の誕生日席に座っていた者が言うと静かになる。
そして二人の兄弟が立ち上がり、
「では……計画通りに…」
俺は夏休み……修行を毎日のように行った。
真春の盤の使い方も慣れてきたこともあって、夏の盤の習得を目指していた。
「夏の盤の神様にはどうやって会えるんだ?」
「夏休みが始まった時に言ったが本当にそう簡単に解放をすることは出来ない、その時を待つ他ないじゃろうな……。」
(お手上げ状態ってわけか…)
「まぁ今日はゆっくり休むといい…」
そう言われた俺は現実世界に戻ってくる。
「おぉ戻ってきてたのか?」
剛には説明しているため、諸々の事情を知っている。
「おう!少し組手でもしに運動場にでも行くか?」
俺は剛を誘う。
「すまん……今日は少し休もうと思って……」
「そうか……まぁせっかくだし、一人で運動してくるよ!ゆっくり休めよ?」
「うん、ありがとう!」
俺が外に出た後に剛はニヤリと笑う。その顔は段々とピエロの顔になり、
「これでいいのですか?」
「ああ、こういう時のためにお前を中間テストで救ったんだ。まだまだ役に立ってもらうぞ?」
「はい……第5位様。」
俺は運動場に出た。おかしなことに誰もいない。
(いつもなら少しは鍛錬をしている生徒がいるのにな……)
そう思いながらジョギングを始めようとした時、
後ろから気配がする。
俺は腕を上げてその気配の方向にガードをする。
拳が飛んできていて、俺はそれを防ぐことに成功する。
……っが、さらに背後からもう一人出てきて俺の足を勢いよく蹴りあげる。俺は飛んで回避しようとしたが、最初に拳を向けてきた奴がかかと落としで俺の腕に叩き落とす。俺の身体は飛ぶことはできず、地面にヒビが入り足が土に埋まりそうだ。
(二人もいるのかよ!?)
俺の足を狙っていた蹴りは回避することができず、足を消し飛ばされ俺の身体は空中に浮く。
(一旦この場から離れないとやばいな……)
俺は空中に浮いた瞬間刀を地面に刺し、その刀の反動で飛ぶ。
「馬鹿な……!刀を手放すなんて!?」
驚いているが……
「妖刀 四季」
俺はそう叫ぶ、すると妖刀は意志をもち、俺の方向に帰ってくるように動き出す。
「まじか?」
「自己紹介もなしに襲撃か?」
そう煽ると、
「そうだな……自己紹介はしておこう。冥土の贈り物って奴だ」
すると身長の低い方が
「俺は闇鬼!順位は第9位!」
(おいおい、おかしいだろ!第9位?それに……もう一人も気配がおかしい。)
「俺は光樹…闇鬼の兄だ。順位は第8位。よろしくな」
「そんな最強兄弟が俺になんの用だ?」
すると光樹が答える。
「簡単なことだよ……お前には”消えて貰う”」
そうして目の前から光樹が消える。
「俺の能力は”光操る能力”、つまり光速で動ける。」
俺はどこから来るか分からないまま背中から強打を受ける。
「兄ちゃんが速さなら俺は火力でバランスを取っている。」
「俺の能力は”闇を操る能力”だ!」
二人は自分の能力について語ったてくる。
強打を受けた部分を「春の盤 桜の波動」で部分回復し、立ち上がる。
「そんな簡単に能力をバラしてもいいのか?」
俺が聞くと……二人は笑い出す。
「1対2だし、どちらも順位は一桁、勝てるわけないだろ?」
(確かにそうだ……二人相手だとやはり翻弄される。それに光樹のスピードはあまりにも早すぎる。)
長期戦は不利だと察した俺は覚悟を決める。
刀一度しまい……。
「修行の成果見せてやるよ!」
「春の盤 解放!」
「神刀 佐保姫!!」




