第1話「能力者達が通う学校」
この世界は能力者と非能力者がいる。かつては共存していたが……能力者側の人間は非能力者を見放し、奴隷とした。
そして現在、この世界は能力者が全てを総べる世界になってしまった。
俺はこの世界が気に食わない。
俺の名前は如月刀夜、俺は能力者のみが通う”強者を決める”学校に通うことになった。
卒業をした時第1位だった者は、この国の上の役職に着く権力が貰える。俺はその権力でこの理不尽な世界を変えたい。だが…
俺は能力を上手く使えない。むしろ能力で戦えば雑魚だ。だが俺には剣術がある。これさえあれば……”多少”は戦える。
これは俺が剣術だけで成り上がり、この理不尽な世界を変える物語だ!!
入学式を済んでこの学校の説明を受ける。
この学校ではランキングというものがあり、初日に貰った校章に自分のランキングが載る。
最初はランキングが能力や力量、最初の先生達の偏見で決められるが、
その後はランキングを決めるために当然勝負をする。
大学校にある闘技場、そこで勝負をする2人で向かい戦う。”大体”の理由は観戦者に自分の力を見せ、戦意を消失させることができ、ライバルが減るという一石二鳥になる。
その他にも放課後急に勝負を仕掛けることは出来る。
場所は関係ない。
もう一つ学校行事で強制的に勝負をすることがある。
そこで脱落する人は多いだろう。
こんなおかしな学校でもちゃんと校則がある。
・負けたら退学
・校則を破ると罰が下される
この二つだけだけどな……
最後に一つ
入学式でも言われたし、学校の校門にも書いてあったこと……
”死にたくなかったら退学を勧める!”
ランキングがあるということは……最後に残った時には、一人だということ……。
説明はここまでにして……俺のランキングだが……
1000名中999位
まぁそりゃあ能力が上手く使えないんだからしょうがないが、これは他の人に当然目をつけられる。
(まぁいい……俺は”全員倒してこの世界を変える!!”)
さっき説明したようなルールの話などを担任の先生から聞き、下校となる。4組の教室から出て廊下を歩いていると...
「ねぇ君……」
そこで俺は声をかけられる。後ろをむくと
「僕…1000位なんだ…」
よく見るとその子の顔はボコボコになっている。
「上位のやつに虐められたのか?」
「うん…僕こんな学校だとは思わなくって…」
(はぁ〜なんで危ない学校だということを知らなかったのか?)
「なら早く退学した方がいい。」
俺は退学を勧める。
「でも…僕は、強くなりたいんだ……ここで帰ったら何も変われない!」
(こいつ……!?)
「如月刀夜……俺の名前だ。」
(はぁ〜こんな学校で友達なんて作ったら後から絶対に後悔することなんて目に見えてるのにな……)
昔の俺と同じ目をしていたこいつを強くなると期待してしまったのだろうか?
「僕、蓮!津野蓮!よろしく!」
「ああ、底辺同士頑張ろうな……」
俺は自分の実力を少し隠しておこうと思う。
「あれ?君の順位って999位じゃなi……」
そう言いかけて、俺も気づき
「998位?」
そうつぶやく。
(まさか!)
ピンポンパンポーン
「先程の勝負でランキングが変動しました。」
校章から声が聞こえる。
(俺達より上の奴が負けたから必然的にそいつより下の順位は上がるって訳か……)
「僕も999位になっているよ〜!」
「……とにかく今日は早く帰ろう。今日は入学式なのでもう下校だ。」
(別に俺もすごく強いって訳じゃないからな…上位の奴に会ったら殺される。)
そう……剣術で多少は能力者と戦えると言っても能力はアドバンテージがすぎる。上位のなんてもってのほかだ。
「じゃあな蓮!また明日絶対会おうな……」
「怖いこと言わないでよ……」
そう言って蓮と別れる。
靴箱で靴をとる時に手を伸ばすその時、校章に目が入った。順位が減ってることに気づく
俺の順位が997位になっていた。
(毎回知らせてくれるって訳じゃないのか…)
言い忘れていたけど……この学校は当然退学しない限り家に帰らせてくれない。故に寮生活だ。
(寮では戦いは禁止だから安全な場所はそこだけか…てか1000人が泊まれる学校ってなんだよ……)
そうツッコミながら寮に向かおうとした時…
後ろから気配がする。
咄嗟に後ろをむくと……威圧感のある一人の男性が歩いてくる。何かを持っていた...。
(!!?)
その光景に俺は驚愕した。
あの時...数字が減ったのはお前だったのか…