表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
MINKU 時空を超えた物語  作者: 榊 直 (さかき ただし)
6章 再びダンジョンへ
26/41

第26話 コングとキュー

 ダンジョンは複雑に道が分かれていて、迷いそうだった。

「あなた、名は?」バーバラが金髪の女に尋ねた。

「私はサリーよ」

「サリー。このダンジョンはどのくらいの広さなのだ?」コングが聞いた。

「地下3階まであって、その後地上に出る階段があるそうなの。でも魔物が強すぎて、地上に出るのは難しいと思う」

「なんとしてでも地上に出るさ」ジルが言った。

「最短ルートを知っている?」バーバラが聞いた。

「そうね。わかるわ」

「行こう。このダンジョンのカビ臭さにはかなわん」コングが不満気に行った。

「ついてきて」サリーが先導した。

「キュー。大丈夫?」ちいが聞いた。

「ブヒ。少しクラクラする」

「地上に出たら、お医者さんに見てもらおうね」

「ブヒ」

 その時、ダンジョンの暗闇に不気味な幽霊(ゆうれい)のような奇妙な物体が現れた。3体いた。

「ホローゴーストよ!逃げて!エネルギーを吸い取られちゃう」サリーが叫んだ。

コングの剣もうまく捉えられない。金色の目玉は不気味に見つめている。ジルの矢もだめだった。

「逃げるぞ!」コングは逃走を指示した。

 皆はバラバラになり、たいまつの火でなんとか走った。

キューは毒にやられ、本調子ではなかった。必死になって逃げたので、息切れしていた。

「一人になってしまった。どうしよう」

キューは暗闇の中、小さくなったたいまつの火を眺めていた。コツンコツンと足音が聞こえた。

「やばい。誰か来た。もうだめか・・」

キューは戦闘意欲をなくしていた。足音が近づいてくる。それは近づいた。

「た、たすけて・・」キューは観念した。

 「風の魔法があるだろう」コングだった。

「コ、コング!助かったぁ」キューは安堵した。

「皆とはぐれたな。大丈夫か?」

「なんとか。少しフラフラする」

「たいまつを消していい。もったいない。とっておこう。代わりに西の魔女にもらった魔法を使おう。月の魔法の小瓶だ。フタを開ければ、満月の光が出る。明るくなる」

「満月?人間になれるの?」

「そうだな。やってみるか?」

「やろう。ブヒ」

コングは小瓶のフタを開けた。バーンと光が上がり、ダンジョンの中があたり一面、明るくなった。

「コング・・人間になれた」

「明るいな。あ、タオル使うか?」

「借りるよ・・」

二人は歩き出した。

「月の魔法は、弱い魔物を寄せ付けない魔法の効果もあるらしい」

「へ~。便利だね」

たしかに、魔物は現れなかった。コングとキューは大きな広場みたいな所に出た。魔物はいない。さらに進んだ。階段がまたあった。

「下に降りる階段だ。足跡がある。ふむ。この足跡、フルームかな。たぶん皆は降りたな」

「へ~。良かった。皆は無事なのかな」

「降りるぞ」

 二人はさらに地下へ降りた。

またしばらく歩いた。

「キュー。ピエール王国がもうすぐだな。着いたらどうするんだ?」

「う~ん。王子なのだから、王・・父さんに会って・・う~ん。どうしよ?」

「やりたい事はないのか?」

「うん・・自分に自信がもてなくて・・何がやりたいか分からないんだ」

「ふむ。自信か。自分を信じるのはそう難しい事じゃない。何か事が起きたら、自分の思いを持ってみろ。自分はならこう思う。こうする。考えるんだ。たぶん感情にフタをしてあるんだろう。フタをとるんだ。今の俺の言葉をどう思う?」

「う~ん。やってみようと思う。自信を持つのが、難しくないと知って、ほっとしている」

「その調子だ。自分の思いを持て。何がしたいか。何が嫌なのか。意思をもって判断するんだ」

「ありがとう」キューは礼を言った。

二人は歩いた。早く地上に出たい。このカビくさい所から出たかった。

「う~ん。少し疲れた。休みたいよ」

「うむ。毒が回っているからな。少し休もう」

「ふ~。少し寝るかな」

「いいぞ。起こしてやる」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ