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12-2

何も言わない王子に、私も何も言わず、聖獣の王子を撫でる。


王子は気持ち良さそうに目を細めていた。


そう言えば、最初の”もふもふタイム”の時は、

背中しか見せなかったのに、

今では横にゴロンとなり、お腹も見えている。


本来弱点であるお腹を見せるのは、

それなりに、気を許してくれていると言う事なのだろうか。


そう考えていると、王子もちょぴっと、

寂しかったのかなと思い至った。


本当は、”もふもふタイム”をずっとして欲しかったのかなと。


そんな思いをいだきながら、王子を撫でていると、

ふいに声が響いた。


「名前を呼んで欲しい」


「名前ですか?」


王子の事はずっと王子と呼んでいた。

そう言えば、名前を呼んだ事はない。


唐突にどうしたのだろうと思いつつ、名前で呼ぶ。


「ユリウス様?」


「様はいらない」


ちょっとためらって、


「ユリウス」


と呼ぶ、尻尾が大きく動き、ご機嫌のようだ。


「2人だけの時はそう呼んでくれ」


そういって、聖獣は喉をゴロゴロならして、満足しているようだった。

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