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8-1 上級侍女の仕事
次の日、朝6時に起床の為、侍女がやってきた。
「初めまして、マリエッタ様、リタでございます」
「えっと、マチルダです」
「あ、はい?おはようございます?」
40代後半のキビキビした侍女と、どこかふんわりした、
おとなしそうな少女、2人が現れ、えっとと思う。
「私達が、マリエッタ様の専属侍女になります」
専属?
と言うか、侍女に侍女がつくものなの?
その後、マチルダが持ってきた服に腕を通す、
ふんわりとした、黄色のドレスで、
明らかに今まで着ていた服とは違う、
まるで王族か貴族にでもなったかのよう。
「こんな服、着ていいの?」
思わずマチルダに聞くと。
「申し訳ありません、マリエッタ様専用の服は、
お針子の手配の関係でまだ用意がなくて、
これは王宮で保管されていた服なのです、
少しの間、我慢頂けないでしょうか?」
王宮の服?豪華なはずだわ。
しかも、どうやら私専用のドレスも用意されるらしい、
本当にいいのかと聞いた所で、マチルダ達も困るだけだろう、
後で、王子に確認してみようと思う。