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7-17

「でも、尻尾揺れていますよ?」


そう言うと、王子は自覚がなかったのか、

体をビクンと跳ねあがらせる。


その後、尻尾が動かないように、一生懸命意識しているようだが、

パタパタ揺れていた尻尾が、パタンプルプルと震えて、

またパタンと動いていた。


「無理をなさらないでください、

 気持ちいいなら、私もその方が嬉しいですし」


暫く迷っていたようだが、本能には逆らえないと思ったらしく、

王子は尻尾が動かないようにするのを諦め。

パタパタと尻尾が動くままに任せたようだった。


ふふふと微笑んで、まんべんなく撫でまわす、


最初はどこか緊張していた王子も、

気持ちよさに負けたのか、頭を前足にのせ、

張っていた気を、緩めたようだった。


静かな部屋に王子の喉を時々ゴロゴロと鳴らす音だけが響く。


幸せだな~


シードラゴンに立ち向かっていた時とは、また違う、

霊獣の王子の姿を見て、


ますますこの王子に親近感を覚えたのだった。

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