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「少し待ってもらっていいですか?」
「ああ」
私はガルにチャットする。
ガルはすぐ許可を出してくれて、
侍女として働いていいかだけ聞く。
ガルは驚きつつも賛成してくれた。
母は反対する事はないだろう、
むしろ上級侍女として働けたら、栄誉な事である。
「分かりました、お受けします」
王子は頭を前に振った、
分かりにくいが、どこか喜んでいるようだ。
「後、願いを言って欲しい」
「願いですか?」
「お礼をしたい」
お礼と言われても、父親である王からお金はもらっているし、
リザードの情報も約束してくれている。
何もないと言ってもいいが、
王子にとっては願いを言った方が、王子の気も晴れるのだろう。
うーんと考え、ピンと閃く。
「なら、もふもふさせて下さい!」
王子の顔には、もふもふ?と書かれていた。