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7-12
「お呼びだと聞きました」
そう私が言うと、テラスにある席に座るよう、
うながされ、ありがたく腰かける。
机には、温かいワインが用意された。
机の魔道具が、そのワインを照らし、
ムードを作り上げている。
まあ、そのムードを王子はまったく気にかけていないようだが・・・
「『聖者』を目指していたと聞いた」
どうして知っているのか、不思議に思いながらも答える。
「はい」
「私が、夢を奪った」
そのまま無言が続き、どう答えようか、しばらく考える。
ホットワインを口に少しだけ含み、
たっぷり考えてから、答えた。
「王子が同じ立場なら、同じ事をされたのでは?」
笑顔で答える。
王子が気にする必要などないのだと。
それに、一度閉ざされた道は、ガルとの出会いによって、
再びひらかれている。
レベルが30まであがれば、『遊び人』から『聖者』に
一気に転職可能である。
レベル30になれるかは賭けだが、ガルならやってくれるかもと、
軽い期待をしてる。