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2-1 シードラゴンの急襲
今日の学園での授業を終え、帰路につく、
ダンスの授業を思い出し、思わず笑いがこみ上げてくる。
ダンスは社交の1つとされ、貴族から平民まで、
簡単な物は踊れるのが普通。
しかし、冒険者ではさほど重要視されていなくて、手を抜く者も多い。
結果、酔い潰れた者のような剣士のダンスや、
大きなモンスターを討伐して喜んでいるとしか思えない、
武闘家のダンスなど、ヘンテコダンスが、あちこちで披露されている。
教師陣もあきれ返っているが、矯正不可と、
とっとと諦めているようだ。
今日は、隣国から輸入船が来る日ね。
週に2度、輸入船が来る日は、海岸に市が立ち、
露店が並び、祭りのように賑わう。
隣国の商人が、輸入品の他に、自国の商品を、
露店で出す事もあり、珍しい商品が見られたりする。
「行ってみようかな」
買い食いもいいかもしれない。
バールディユーの果実をドライにしたのは、
私の好物で、しかも、リンダから肌にいいと聞いている。
魔性の女、お墨付きでますます好きになった。
母にも買って帰ろうかな。