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騎士に用意が出来た事を告げると、騎士が合図し、
馬車が現れた、騎士は先に王宮に行き、私が向かっている事を連絡し、
私は馬車でゆっくり王宮へ向かうらしい、
王宮の馬車は立派の一言につき、
普通馬車は馬2頭で引くが、この馬車は4頭、
しかも珍しい白馬である。
中は赤色で統一され、木の優しい色合いと相まって、
高級感に溢れていた。
馬車が動き出しても、振動普通の馬車よりずっと少なく、
おそらくこの馬車を見て周りの人がよけていくのだろう、
一定のスピードを保ち走り続け、止まる事はない。
魔道具で天井からは光が灯され、夕方の街並みが、
窓からよく見える。
どんどん去っていく街並みに、普段馬車に乗る事のない私は、
興奮していた。
この馬車に乗れただけで、王子を救った価値は、
十分よね、本気でそう思う。
家のある街から、高級住宅街を抜け、王宮周辺につくには、
2時間ぐらいかかり、その間旅の気分を堪能していた。
従者に促され、馬車を降りた時は、どっぷり日も沈んでいた。