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興奮まじりのリンダに、学園を卒業しても、
協力は惜しまないと約束を得てから、学園長室を出る。
日差しが窓から差し込み、秘密を打ち明け、
気づかぬうちに高ぶっていた気持ちが落ち着いてくる。
「風が気持ちいいわね」
窓の外では、剣士達が木剣を手に、訓練をしている。
聖者になる。
リンダの言葉にあったように、スキルを習得しても、
剣士などでは、体力など『遊び人』のパロメータでは、
発揮できず、まったく意味をもたない。
ただ、『賢者』と『聖者』だけは、
パロメータが低くても、魔導書でMPも上がるので、使用可能。
ほとんど、噂でしか言われていない方法。
しかし、皆が数年でやっと習得できるスキルが、
私は魔導書で2週間程で習得できる。
その事に気づいた時、光が差した気がした。
『聖者』になれるかもしれない。
本当に選ばれた人間だけがなれる職業。
そこに到達できるかもしれないと言う期待。
その為の努力は誰よりもしてきたと自負している、
そう、『遊び人』でも、周りから認められる程に。
「聖者になる」
誰もいない事を確認してから、ぽつりと呟いた。