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なりたての冒険者で、冒険すら行った事がないと、
本当の事を話してもいいが、ここは駆け引きだ、
こちらの欲しい情報を得ようとするなら、
それなりに、メリットのある人間である事をアピールする方が良いだろう。
「まあ、一般職と上級職の魔導書を、全部収めただけよ」
「え!魔導書を!!?ぜんっぶ?」
余程驚いたのか、最後の方は舌が回っていないようだった。
私はふふふと、料理を食べる。
まだ、信じられんと言う顔のロラン。
そうすると、何だと冒険者の数人がこちらを見ている事に気づく、
いい傾向だ。
しばらくして、ロランがぽつりと言った。
「なら、スキルの種類は全部覚えているって事だよな」
「取得した物わね」
「なら、スキルの振り分けについて意見を聴きたい」
そう言って、ステータスカードを表示する。
こんなにあっさり見せていい物かと、
驚いていると、俺は気にしないと、返ってきた。
そのステータスカードをじっくりと見る。