32/125
3-6
「ずいぶんと詳しいのね」
男は、黙ったままジャスティスを飲んでいる、
最初に話すのは苦手と言っていたが、嘘ではないらしい。
どうせ、ここに来るのは最後、誰かに話を聞いてもらいたかった
のもあって、『聖者』になりたくて、強いパーティに入りたいが、
スキルがなくて、諦めた所だと話をした。
流石に、昨日のシードラゴンの話や、最高位解毒魔法の話はしていない、
した所で信じてもらえないだろう。
男は黙って話を聞いていて、ぼそりと言った。
「俺とパーティを組んでもいい」
「え?」
「俺は元々1人だ、問題ない」
しかし、パーティを組んだ所で、一緒に行動しないのなら、
経験値が入らない、
「俺は『狂戦士』だ」
狂戦士の特別スキル。
狂戦士は身体能力を数段上げる代わりに、
敵、味方関係なく、近くにいる者全てを殺戮する、
バーサーカーと言うスキルがある。
なので、そのスキルを使っている時は、特別に離れている
パーティにも経験値が入る。