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3-3

「昨日、シードラゴンが出たって本当か?」


「ああ、海の市が大変だったそうだ、

 目撃者も大勢いる、間違いない」


「それで、よく被害が出なかったな」


「まあ、輸入船がいくつも駄目になったから、

 被害がなかったらといったら嘘になるが、

 天災級のモンスターが現れた事を考えると、

 よく無事だったと思うよな」


「ああ、街が半壊してもおかしくない」


「聞いた話だと、王子、『勇者』『賢者』そうそうたる、

 メンバーで倒したって話だ」


「まあ、俺らじゃ、傷一つ付けられないからな」


「それと、『聖者』がいたらしい」


「『聖者』だと?」


「ああ、毒に侵された王子を救ったとか」


「シードラゴンの毒を解毒できる『聖者』か、セルディーユ様か?」


「いや、若い女の人って話だ」


「それはあり得ないだろう、聖者になるには何十年とかかる、

 若くてはありない」


「いや、でも目撃者がだな・・・」


「あり得んて」

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