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2-18

市を見渡すと、次々、皆が膝を付き、祈りのポーズをする、

祈りはほんの少しだが、魔力を増幅させる。


皆を救った王子が助かって欲しいと、

全ての人の気持ちに、じんと胸が熱くなる。


「グオオオオオオン」


それまで、声を上げ続けた王子が、

一際大きな声を出し、それからまったく声を上げなくなった。


「王子!」


「王子様!」


悲壮な声が海岸に響く。


王子は毒が周り、声を上げるHPも失い、

手足をぴくぴくと動かすのみになった。


このままでは、死んでしまう!


そう思うと衝動的に叫んでいた。


大司教様の前に行き、叫ぶ。


「私に、最高解毒魔法を授けて下さい!」


「おぬし」


大司教様が驚いた顔をする。


周りにいた『勇者』達も、私を見ているのが分かった。

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