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「どうゆう事だ?解毒魔法は上手くいったのだろう?」
「駄目です、シードラゴンの毒です、
おそらく最高位解毒魔法でないと・・・」
「最高位解毒魔法だと!?」
『勇者』達は回りを見渡すが、皆苦しい顔をしてる、
無理もない、最高位解毒魔法は聖者のみが使える、
最高位の解毒魔法、国でも使えるのはほんの数人。
「『聖者』はいないのか?」
「はい、『賢者』のみで『聖者』はいません、
しかも最高位解毒魔法は王宮にも使い手はいません、
この辺りでは、セルディーユ様ぐらいだと」
「セルディーユ様がお住まいの街までは、飛行魔法でも、
2日はかかるだろう!」
『勇者』達に焦りの声が混じる、
何とか、持たせようと、王子に回復魔法と解毒魔法が、
次々とかけられているが、所詮時間稼ぎ、
後2日持たない事は誰が見ても明らかだった。
ウオオオン、霊獣が苦しそうな声を上げ続ける。
「王子!」
海岸に悲壮な声が混じる。
「何とかならないのか!」