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そう言えば言った、それは王子として好ましいと言う意味だったけど・・・
顔が赤くなり、胸がどくどく言っているのが分かる。
”嬉しい”
そう心から感じている。
「私の心には君しかいない」
そう手に口づけされ、心臓が飛び出そうだった。
「でも・・・私は冒険者失格だし・・・・」
結局、防御魔法は習得できず、
冒険者ギルドに登録したものの、一度も冒険していない。
「何を言っているんだ?冒険者なんて危険な事させる訳ないだろう」
その言葉に、あれ?私、失格でも大丈夫?と頭を過る、
正直、大分混乱してきた。
「私を起こして、食事して、ダンスしてそんな事ができるのは君だけだろう」
だんだん、そうよねと言う気分になる。
「すっと、”もふもふタイム”ができる」
「結婚します!」
「あはは」
王子は楽しそうに笑っている。
「王宮とギルドとの仲を取り持ち、しかも国に貢献した貴族、
誰も反対しないし、させないさ」
その言葉に、涙が溢れ、王子がその涙をそっと指で拭ってくれて、
そのまま2人は口づけた。