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18-1 王宮パーティ そしてプロポーズ
ギルドから、王宮に向かう馬車に乗る。
これもまた、豪華な物だった。
貴族になると、その立場にあった振舞が求められる、
当然今は、ギルドの顔として行動する訳だ、
私の行動、言動がギルドの評価になる。
そう思うと重圧を感じ、馬車で手を握り締める。
学園で憧れていた、どきどき、わくわくより、
自分のせいで、ギルドと王宮の関係が、
更に悪化したらと言う不安に襲われる。
せめて魔法付与など、協力体制に持っていければいいんだけど。
そんな事を考えつつ、馬車から王宮を眺めた。
王宮に着くと、大勢の人が出迎えてくれていた、
王宮で着ているドレスと、ギルドのドレスとは印象が違うし、
化粧でいるもより大人っぽくなっているので、
少し通りがかるだけでは、私だと気付く者はいないようだった。
「ようこそ、いらっしゃいませ」
と、丁寧に対応されつつも、歓迎されていない事が分かる。
どこか冷たくされ、寂しい思いを感じながら、大広間へと向かった。