17-2
それから15日程して、オリハルコンリザードが討伐されたと、
王宮で大騒ぎになった。
チャットでガルから、討伐報告を聞いていたので、
内心にやっとなる。
しかし、王宮の人はそうとも言えきれず。
自分達が討伐できなかったモンスターが討伐され、
貴族で王に挨拶に来るとあって、戦々恐々としているようだった。
美容担当の専属侍女であるマチルダなどは。
「珍しいモンスターを討伐して、天狗ですわ」
「多分、熊みたいなもじゃもじゃ男ですのよ」
「マリエッタ様も見下されないように、頑張らないと」
と、ほわほわした外見とはかけ離れた口の悪さを披露しており。
ギルド(貴族)と王宮の関係が見えて来た。
ガル、貴族になりたくない訳だ。
ギルドはギルドで、王宮にいろいろ言えるチャンスだと思っているらしく、
私が、王に挨拶する時のドレスや靴、アクセサリー、化粧に至るまで、
ギルドが全力で用意してくれるらしい。
最近、シードラゴンの討伐やファイヤーグリスリーの討伐で、
王宮の力が強いので、ここで力を示しておきたいらしい。
私はギルドと王宮に挟まれつつも、
まあ、あの王様と王子だし・・・・何とかなるかな?
と気軽に構える事にした。
ガルには、益々”凄いヤツ”だと賞賛されてしまったが。