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ガルは王族、貴族が苦手な人だ、確かに難しいだろう。
「要は、土に潜れない魔法を付与した剣と、
ユングラティア素材の剣、その双剣があればいいのね」
「しかし、魔法の付与は王宮魔法師ぐらいしかできない、
これが、無理の訳だ」
ふーんと話を聞く。
「ユングラティア素材の剣ってそんなに硬いの?」
「いや、硬さはそれ程ではないが、土属性の生命力を奪う能力がある、
相性が一番いいんだ」
その後、食事を終わらせ、人通りのない所で、
最高位回復魔法をガルにかける。
「うを、十年前の古傷まで直ってやがる」
と感動された、
これで、バーサーカーのスキルを全力で出せるようだ。
20年若返ったようだと、本当に嬉しそうで、
約束を果たせて、本当に良かったと思う。
そして、ガルと別れてから、ギルドにやって来た。
まあ、駄目で元々、当たって砕けろよね。
私はギルドのカウンターでステータスカードを金にして見せる、
ゴールドカードには特典がある、
それは欲しい物をお金さえ出したら、用意してくれる特典だ。
私はすぐさま、豪華な応接室に通され、ディバインが現れた。
「ご無沙汰しております」
相変わらず腰が低い。
「『聖者』になられたとか」
流石、副ギルド長、情報は早い、
それでも断定ではないのは、やはりあの司祭のせいだろう。
私はステータスカードを出した。
色を変えたり、表示させなかったりはできるが、
逆に元々ないものを表示させたり、上位の職業を表示したりはできない。
私は表示を『遊び人』から『聖者』に変えた。