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海岸の海のすぐ傍にいくと、大きな結界の装置があり、
海岸全体をおおう、巨大な結界が張られていた。
結界師も何人か集まっているようだ。
「この結界の強度はどのぐらいなの?」
結界の装置を見守っていた男の人に話しかける。
「ああ、心配いらないさ、
この結界があれば、大抵のモンスターはやってこないし、
強めのモンスターが攻撃した所で、無駄だと悟って、
しばらくしたら去っていくさ」
気楽に話かける男に、嫌な予感がする。
確かに海岸にモンスターが出る事は珍しくない、
その為に、結界師もスタンバイしているし、結界装置もある。
「この装置が破られるとしたら、どのぐらいのモンスターなの?」
「ははは、お嬢ちゃんは心配性だなぁ、まず大丈夫だよ」
そう言って男は去っていく。
海岸から陸地に移動する人も多くいるが、
露天商など、一部の人は、よくある事だと、商売を続けている。
嫌な予感は続いているが、
言った所で、小娘の言葉など、誰も耳を貸さないだろう。