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14-7

そうですね~と答える私の肩を、ぐいっと王子が自分の方へ引き寄せた。


「グノワール卿、気持ちだけにしておく」


なぜか王子が答える。


もちろん、グノワール卿も軽い気持ちで言われたのだろう。


王子の反応にきょとんとしてられた。


「ははは、これは失礼しました、

 そう言えば、マリエッタ様は王子を名前で呼んでいらっしゃいましたな、

 これは野暮な事を」


なおもぐいぐい自分に引き寄せようとする王子に、

痛いです!と抗議しながら、何とか王子から離れようとしてた。


「あの時は咄嗟で、申し訳ありません」


王子の名前を呼んでいいと許可はもらっているが、

それは二人だけの時だけだ、本来なら、不敬罪に当たる。


「夢中だったのだろう、気にしてない」


やっと、王子が腕の力を緩め、グノワール卿に向き合った。


「私は王子にずっと苦言をていしてきました、

 王子は人に冷たい印象を与える、それでは人はついてこないと」


そう言うグノワール卿を見る。


「しかし、もう大丈夫なようですな、十分人間らしい所がおありだ」


そして、私を見つめて、真剣な表情で告げる。


「これからも王子を、この国をお願い致します」


あまりにもトンデモナイコトを頼まれ、返事できずにいたが、

なぜか王子が、


「もう、大丈夫だ」


と答えていた。

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